「おから」について、どんなイメージを持っているでしょうか?
「体にいい」「ヘルシー」といった良い印象を持たれている方が多いと思います。
実際、おからは栄養がとても豊富です。
しかし、いくら健康に良くても、食べすぎると逆効果になってしまいます。
今回は、おからの食べ過ぎによる体への悪影響・適正量についてご紹介します。
目次
そもそもおからってどんな食べ物?
(おから 出典:Wikipedia)
まず、そもそもおからとは何なのか、ご説明していきます。
①「おから」という言葉の意味
おからとは、「お殻」と書き、「絞りカス」という意味です。
「卯の花」とも呼ばれていますが、これはウツギの花のことを別名卯の花と呼び、その花がおからの見た目に似ていることから呼ばれるようになりました。
おからは大豆から豆腐を作る過程で出る絞りカスのことです。
ちなみに絞った液体の方は豆乳で、そこから豆腐ができあがります。
②おからの効果
おからには食物繊維、カルシウムが豊富に含まれています。
また、タンパク質や炭水化物、カリウムなども豊富です。とてもバランスの良い食材と言えるでしょう。
特に食物繊維がとても多いので、腸の掃除をして便秘予防と改善に最適です。
しかも安くてカロリーが低めで、少しの量でも満足感がある!素晴らしい食材です。
おからの1日当たりの適正量とは?
栄養価が高いからといって、食べれば食べるほど体にいい…という訳ではありません。
では、おからは1日どのくらい食べればいいのでしょう?
おからは1日に50gが適正量と言われています。
1食で食べるのではなく、3食に分けて食べた方がより効果的です。
少しずつ食べた方が、血糖値の上昇を効果的に抑えることができ、ダイエットにもより効果的です。
まとめて作っておいて、小分けにして冷凍庫で保存しておくと手軽に食べられていいですね。
おからは食べ過ぎると太る?
「おからはヘルシー」と思ってたくさん摂り過ぎると、やはりカロリーの摂りすぎになってしまいます。
おから料理を作る時に油やカロリーの高い食材・調味料をたくさん使ったり、適正量を超えて食べ続けるといくらヘルシーなものでも高カロリーになります。
そうすると当然痩せるどころか逆に太っていってしまいます。
ヘルシーな食品だからと言って、食べ過ぎには注意しましょう。
おからの食べすぎによる体への悪影響
おからの適正量は、測ってみると意外と少量に感じるかもしれません。
もっとたくさん食べたい、または、もっとたくさん食べた方が効果が出るのではないか…と思う方も多いでしょう。
たくさん食べることで、体にどんな悪影響が起こるのでしょうか。
①腹痛
おからに多く含まれる食物繊維は不溶性食物繊維(水に溶けない食物繊維)です。
そのため腸の中で水分をどんどん吸収して膨らみます。
このことで便の量が多くなり便秘解消に繋がるのですが、おからを食べすぎると膨らみすぎてお腹が痛くなってしまいます。
②便秘
腹痛のところでもご説明した通り、おからはどんどん膨らみます。
食べる量が多く水分が足りないと、腸の中で固まってしまい出すことができず便秘になってしまいます。
③下痢
便の量が増えるので、腸が刺激されて下痢になってしまう場合もあります。
また、おからにはオリゴ糖も多く含まれます。
オリゴ糖は食べても胃や小腸では分解されずそのまま大腸に運ばれます。
そして、大腸にいる善玉菌(主にビフィズス菌)のエサになり腸内環境を整えることで便通を良くします。
しかし、これも摂り過ぎると腸の働きが活発になりすぎて下痢になってしまうことがあります。
食べ過ぎ対策!上手なおからの摂り方
では、おからを効果的に摂るにはどういったことに気をつけるといいでしょう?
①適正量を守る
摂り過ぎてはなんのメリットもありません。
一日の適正量を超えないように上手に摂りましょう。
②数回に分けて摂る
一度に摂ってもおからの特性を十分に発揮することができません。
適正量を一日何度かに分けて食べるようにすることで腸内環境を最適に保ち続けることができます。
血糖値も安定し、痩せやすい体作りができるでしょう。
③一緒に水分を多く摂る
おからばかり食べて水分量が足りないと、腸の中で固まってしまいます。
おからを摂る時は、水分も一緒に摂ることを心がけましょう。
④水溶性食物繊維も一緒に摂る
前述の通りおからは水に溶けない食物繊維です。
一緒に水溶性食物繊維(水に溶ける食物繊維)を摂ることで便が軟らかくなり排出しやすくなります。
海藻類やネバネバ系の食材(オクラや長芋)にはこの水溶性食物繊維が豊富です。
意識して摂るようにしましょう。
⑤カロリーを控えた調理法をする
適度な油の使用は栄養の吸収や腸の中での流れをスムーズにするなどの良い効果があります。
ですが、やはり摂り過ぎるとカロリーが高くなってしまいます。
またカロリーの高いものと一緒に摂るとせっかくのヘルシー食材が台無しです。
調理方法に気をつけて、高カロリーにならないようにしましょう。
オススメの調理方法
毎日食べる…と言ってもやっぱり飽きてしまいますよね。
そこで、おからを使ったオススメの料理をいくつかご紹介していきます。
①おから煮
おから料理の定番ですね。
「おから」というとこの料理が思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?
おから煮は季節の野菜や根菜、葉物野菜、キノコやこんにゃくなど工夫次第で具沢山のとても満足できる一品になります。
味付けが難しい…という方は、めんつゆを使うと味が決まりやすく、おいしくできますよ。
②おからサラダ
これもいろんな野菜を入れて栄養満点の一品になること間違いなし!
ただ、マヨネーズは油分が多くカロリーも高いので使いすぎには気をつけましょう。
ノンオイルドレッシングなどで和えてもおいしいですよ。
③おからご飯
作るのが面倒だ…という方必見!
生おからならフライパンで炒り、おからパウダーはそのままご飯に混ぜてしまいましょう。
一食の量が20g程度なのでそれ程違和感なく食べられます。
④おからハンバーグ
おからの食感や独特の匂いが苦手な場合は、ハンバーグのたねに混ぜ込んではいかがでしょうか?
ひき肉と混ざりあって、おからの存在が全くわかりません。
⑤おからのお好み焼き
これも、おからが苦手な方でも美味しく食べられる一品です。
お好み焼きの生地におからも混ぜこみましょう。
後は普段のお好み焼きと同じように焼けば完成です。
生地がふわふわして美味しいですよ!
⑥おからクッキー
甘いものが好きな方にオススメです。
小麦粉の量を減らしておからを入れるので、ダイエット中のおやつにも最適です。
使う量によって固めに仕上がったりホロホロになったり様々です。
お好みの固さを探すのもいいですね。
まとめ
まとめ
✔ 「お殻」は「絞りカス」という意味。ウツギの花(別名卯の花)に似ているので「卯の花」とも呼ばれている。
✔ おからに含まれる栄養素は、食物繊維、カルシウム、タンパク質、炭水化物、カリウムなど。特に食物繊維が多く、便秘予防と改善に最適。
✔ おからの適正量、1日50g。数回に分けて摂るのが効果的。
✔ おからを食べ過ぎると…・腹痛・便秘・下痢・体重増加 などが起こる可能性がある。
✔ 上手なおからの摂り方として「適正量を守る」「数回に分けて摂る」「一緒に水分を多く摂る」「水溶性食物繊維も一緒に摂る」「カロリーを控えた調理法をする」が有効。
✔ オススメの調理法は、「おから煮」「サラダ」「おからご飯」「ハンバーグ」「お好み焼き」「クッキー」。