
果物はとても美味しいですよね。
中でも、りんごはとても身近な果物の一つと言えるのではないでしょうか?
食べる機会も多く、健康に良い果物というイメージが強いりんごですが、食べ過ぎると何か体へ悪影響をもたらすのでしょうか?
今回は、りんごを食べ過ぎた際に起こり得る健康への悪影響やその理由、一日の摂取目安量などについて詳しくご紹介していきます。
目次
食べ過ぎたらどうなるのか?
一時、りんごダイエットが流行りましたよね?
毎食りんごばかり食べるという内容のダイエット法だったと記憶していますが、りんごばかり食べ続けても大丈夫なのでしょうか?
そこでまずはりんごを食べ過ぎてしまうと、体にはどのような影響が出るのかを知っておきましょう。
りんごは食物繊維が多く含まれる食物です。りんごの食べ過ぎ=食物繊維の食べ過ぎになる事になります。
具体的に引き起こされる体調悪化は、下痢や腹痛です。
時には胃痛を起こす場合や置き換えダイエット時には栄養バランスの乱れによる体調不良も心配されます。
それでは、それぞれの項目を詳しくみていきましょう。
①下痢
食物繊維の取り過ぎは下痢を引き起こす事があります。
食物繊維と言っても、実は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分別できます。
りんごから摂取できる食物繊維は、ほとんどが水溶性食物繊維で、体内の有害物質を排出する効果があります。
元々は、胃腸にとって非常によい働きをしてくれる水溶性食物繊維ですが、過剰摂取によって下痢を引き起こしてしまう事があります。
薬と呼ばれる物には、すべからく致死量があるように体に良いものであっても摂り過ぎてしまうと逆に体へ悪影響を及ぼすという事ですね。
②腹痛
下痢の説明をしましたが、下痢の際に腹痛を伴う場合も多くあります。
りんごの食べ過ぎで下痢が引き起こされた時、腹痛を伴う場合があります。
また、食物繊維の過剰摂取により腸内活動が活発になり、その際ガスが発生してそれが溜まってしまうことで起きる腹痛もあります。
③胃痛・アレルギー
りんごと言えば、消化の良い食物として有名です。
まさしく、胃に優しく消化を助けるりんごなのですが意外にも胃痛を引き起こしてしまう事があります。
全ての人が該当するわけではないのですが、人によってりんごを摂取する事で胃酸の分泌が多く促されてしまいます。
胃酸過多によって胃痛が引き起こされる事になるので、体質的にりんごで胃痛を引き起こした事がある方はりんごを食べるのを控えましょう。
胃酸過多による胃痛を引き起こしているところに、胃酸の分泌を促すりんごを食べてしまうと更に悪化して、深刻な問題に発展しかねないからです。
りんごを食べて胃痛を感じたことが無い方には無縁の話です。
りんごを食べる=胃酸が過剰に分泌される は一部の人が当てはまる事なので間違えて覚えないように注意してください。
そういう体質の方もいる、とだけ覚えておいてください。
補足として、りんごを食べて胃痛を感じた事がある方は「りんごアレルギー」の疑いがあります。
りんごそのものを食べる事はもちろんのこと、りんごジュースなどを飲んでも胃痛を感じたことがある方は、一度病院でアレルギー検査を受ける事をおすすめします。
④りんごダイエットを医学的に見ると
りんごダイエット、一日の食事を3食すべてりんごに置き換えるというダイエット法です。
まさに過剰摂取の見本とも言える状態ですが、りんごばかり食べて大丈夫なのでしょうか?
医学的見地からみても、やはりおすすめ出来ないダイエット法です。まず、過剰摂取をしていく事で下痢や腹痛などの諸症状が引き起こされる可能性。
そして当然の事ですが、栄養が偏ってしまう為に様々な体調不良に陥る危険性があります。誤解して頂きたくない点として、りんごが体調不良を引き起こすのではなく、あくまでも「栄養が偏る」から推奨されない、という事です。
【りんごの摂取量】一日何個まで?
それでは、りんごは一日にどの程度食べる事が適正なのでしょうか?
結論から言ってしまうと、りんごの一日当たりにおける適正摂取量は・・150g。
分量にすると、りんご1個にも満たないりんご半分程度の量です。
しかも、この分量は一日に食べる果物がりんごだけだった場合を述べており、りんご以外の果物も摂取している場合は更に少なくなります。
国が推奨している摂取量の目安はとても少ない事が判ります。しかし、りんごは冒頭でも説明した通り消化の良い果物です。
消化が良い反面、すぐに消化されてしまうので腹もちという意味ではすぐにお腹が空いてしまう食べ物になります。
こうしてりんごについて改めて詳しく考えてみると、何故りんごダイエットが流行ったのか首を傾げてしまいますね。
さて、一日の適正摂取量として推奨されている量は一日りんご半分程度で充分ですが、実際は、それより多く食べてしまう事もありますよね。
どこからが過剰摂取になるのでしょうか?
これについては、個人差があり人によって食べ過ぎのラインが大きく異なってきます。
普段、お腹が少し緩い方などはやはり推奨されているりんご半分程度で抑えた方が良いでしょうし、りんごを複数個食べても下痢にならない人は全くなりません。
その日の体調によっても変化が生じますので、あくまでも目安としてはりんご半分程度である、と覚えておくとよいでしょう。
りんごは医者いらず
イギリスのことわざに「一日一個のりんごは医者を遠ざける」というものがあります。
消化も良く、健康にも良いとされるりんごは昔から人々に愛され続けてきた果物です。
現在でも、病院食などにりんごが出てくる事を考えるとりんごは体にとって良い果物である事は間違いありません。
りんごに含まれる主な栄養素は、食物繊維(水溶性)や有機酸(クエン酸やリンゴ酸)、カリウムやペクチンです。皮にはポリフェノールも多く含まれています。
水溶性食物繊維は、前述の通り有害物質を体外へと排出する効果があります。
有機酸群は、胃腸の働きを良くする効果の他にも殺菌作用、乳酸を減らし疲労回復や肩こり腰痛の防止などにも効果が期待できます。
カリウムは塩分調節機能に有効で、高血圧の方に効果が期待できます。ペクチンやポリフェノールは皮の部分に多く含まれている物質です。
これらは、コレステロールの排出や活性酸素の抑制、さらにはがん予防の効果が期待される物質として注目されています。
このように、過剰摂取による悪影響は深刻なものが少ないうえに適量を摂取する事によって期待される効果が高いりんごは、まさに「医者いらず」と呼ばれる果物である事も納得ですね。
まとめ
・りんごを過剰摂取すると下痢や腹痛、胃痛が起きる可能性がある。
・体質もあるが、胃痛を起こす人はアレルギーの心配もある。
・一日の摂取量はりんご半分程度。
・体調や胃腸の強さに応じて食べる量は加減する必要性がある。
・体に良い果物で「医者いらず」とも言われる。
いかがでしたでしょうか?
りんごの適正摂取量は、想像していたよりもかなり少ない事には驚きますよね。
もっとも、消化が良く腹持ちが悪いとは言え一度にりんごを2個も3個も食べる事を想像すると、そこまで量を食べる機会は無いかもしれませんね。
体調や体質によっては、下痢や腹痛さらには胃痛を起こす事もあるので過剰に摂取する事は控えるべきですが、適量を毎日摂取する事で大きな健康維持効果が期待できる果物ですので、毎日の食事で積極的に取り入れたいものです。
何事もですが、やはり極端な事をするよりもコツコツと適度な量を食べ続ける事の方が重要と言えるでしょう。
皆様も毎日りんごを1個食べて行けば、医者にかかる機会を遠ざける事が出来るかもしれませんよ?