ナッツの定番といえば、アーモンドとくるみを思い浮かべる人も多いと思います。
どちらも比較的手に入りやすく、癖のない味わいからお菓子や料理に使ったり、ワインやチーズなどと合わせて楽しむ人もいるでしょう。
また、最近では海外セレブの影響から、ナッツがダイエットに取り入れられることも多くなりました。
しかし、実際どのような効果があるのか、またふたつの効能などの違いについて知っている人は少ないのではないでしょうか。
今回は、そんなナッツの定番アーモンドとくるみの効果や栄養価の違いなどについて徹底解説していきます。
目次
アーモンドとくるみの比較
①栄養価の比較
まず、ふたつのカロリーの差を見ていきます。
100グラムに対して、アーモンドは600カロリー、くるみは604カロリーと、どちらも大差ありません。
どちらもナッツなので栄養価は高いですがカロリーも高いため、食べ過ぎには注意が必要です。
では次に、栄養素の比較をしていきます。
くるみとアーモンドに含まれる栄養素の100グラムあたりの保有量は以下の通りです。
【くるみ】
・たんぱく質 14.65g
・脂質 68.8g
・ナトリウム 4mg
・カリウム 540mg
・ビタミンE 30mg
・カルシウム 100mg
・鉄 2.6m
・食物繊維 7.0g
【アーモンド】
・たんぱく質 19g
・脂質 54g
・ナトリウム 130mg
・食物繊維 12g
・カリウム 730mg
・カルシウム 100mg
・ビタミンE 31mg
・鉄 4.7mg
カロリーを見ると、どちらも違いはあまり見られませんが、保有する栄養素にはいくつか違いが見られます。
まず、たんぱく質の量をみると、保有量はアーモンドの方がくるみよりわずかに上回っています。
しかし、くるみよりアーモンドの方が脂質がわずかに低いため、カロリーを抑えたい人にはアーモンドの方がおすすめです。
次に、ナトリウムのアーモンドの保有量がくるみの約30倍と差が大きいため、むくみやすい女性などにはアーモンドの方がおすすめです。
また、食物繊維、カリウム、鉄などもアーモンドの方がわずかに栄養素の保有量が多いため、全体的な栄養素の保有量から見ても、アーモンドがおすすめです。
②アーモンドとくるみの効能の比較
では次に、ふたつの効能の差を見ていきます。
【くるみ】
・不飽和脂肪酸を含み、生活習慣病を予防しアンチエイジングにも効果がある
・食物繊維を豊富に含んでいるため、ダイエットや美肌に効果がある
・リノール酸、リノレン酸を含み、コレステロール抑制効果もある
・トリプトファンを含むため、不眠症などにも効果がある
・マグネシウムとカルシウムのバランスが良いため、骨粗鬆症の予防に効果がある
・aリノレン酸を含むため、脳細胞を活性化させ、認知症やうつ病に効果がある
【アーモンド】
・抗酸化作用があり、アンチエイジングに効果がある
・疲労回復に効果がある
・ナイアシンが肝臓の働きを助けるため、二日酔いに効果がある
・不溶性食物繊維が豊富に含まれているため、腸の働きを助け、ダイエットや美肌に効果がある
くるみとアーモンドのダイエット効果
アーモンドやくるみはダイエットに良いとされています。
その理由のしては、食物繊維が豊富に含まれていること、そして不飽和脂肪酸が含まれていること、この2つが挙げられます。
しかし、どちらも一般的なダイエットフードやローカロリーフードに比べるとカロリーも高く、思っているよりもカロリーを摂取してしまう傾向にあります。
アーモンドもくるみも、どちらも手が汚れにくく固めで食べられるため、ダイエットに良いからと仕事などをしながら食べていると、気づいたら一食分のカロリーを摂取していた、なんてことにもなりかねません。
ナッツをダイエットに活用するには、アーモンドやくるみどちらにしても、1日の量を決め、食べ過ぎには注意することが大切です。
「くるみ」についてもっと詳しく!
①くるみの効能
くるみは古くから「植物の卵」と呼ばれ、欧米では食したりオイルにして身体に塗ったりと、様々な形で活用されてきました。
くるみには、オメガ3脂肪酸、ポリフエノールやメラトニンが豊富に含まれ、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素も豊富に含まれています。
また、腹持ちがよく低糖質でグルテンフリーのため、糖質オフダイエットやグルテンフリーダイエットにも適しています。
くるみに含まれるトリプトファンは、メラトニンの元になります。メラトニンは、眠りを誘発したり、オキシトシンの働きを抑制する効果があるため、「天然の睡眠薬」と呼ばれています。
そのため寝つきが悪い人や不眠症の人は、夜ご飯の後にくるみのかけらをいくつか食べると、良い眠りにつくことができると言われています。
くるみに含まれるオメガ3脂肪酸には、他のナッツに比べ、悪玉コレステロールや中性脂肪値を下げ血管を柔軟に保つ効果や、糖尿病や心筋梗塞などの疾患を予防する効果もあると言われています。
くるみの半分以上は脂質で出来ており、そのうちの約2割はaリノレン酸です。
aリノレン酸は、血液の流れを良くし、動脈効果の抑制に効果があると言われています。また、心筋梗塞や脳梗塞の予防や改善にも効果的です。
②くるみの食べ方
くるみに含まれる抗酸化値は、ナッツ類の中でも1番高いと言われています。
これは、くるみの薄皮に含まれているくるみポリフェノールの効能と言われており、悪玉コレステロールや心筋梗塞の予防に効果があると言われています。
このくるみポリフェノールは、熱を加えることで2倍近く増加します。
そのためくるみはローストし、皮ごと食すのが1番良いでしょう。
「アーモンド」についてもっと詳しく!
アーモンドには、ビタミンEが豊富に含まれており、天然のサプリメントとも呼ばれています。
アーモンドの効能は旧約聖書にも記されているように、古くから知られています。
シテロールの抑制効果もあり、心臓病や糖尿病の予防にも効果的です。
アーモンドには、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸も豊富に含まれています。不飽和脂肪酸には、血中コレステロールを抑制したり、悪玉コレステロールを除去する働きがあります。
そのため、糖尿病などにも効果があると言われています。
さらにオレイン酸は、腸の蠕動運動を助ける働きもあるため、腸内環境を良くする効果があります。
オレイン酸は朝摂取すると良いとされているため、ヨーグルトにかけたりスムージーなどに混ぜるなどしても良いでしょう。
そのほかアーモンドには、現代人に不足しがちなミネラルが多く含まれています。
特にカルシウム、マグネシウム、カリウム、鉄などを多く含んでおり、カルシウムは牛乳の約2倍も含んでいると言われています。
また、ミネラルが豊富に含まれているため骨粗鬆症予防の効果もあり、食物繊維も豊富なため便秘にも効果があります。
まとめ
まとめ
✔ アーモンドには腸内環境を良くしたり、骨粗鬆症などにも効果がある。
✔ くるみに含まれるくるみポリフエノールは加熱すると増加するため、ローストして食すと効果的。
✔ アーモンドとくるみのどちらも良質な脂肪を含んでいるためダイエットには最適だが、栄養素が異なるため求める効果によって多部分けると良い。
✔ アーモンドとくるみのどちらもダイエットには最適だがカロリーが高いため、食べ合わせに注意する。
✔ アーモンドとくるみのどちらもカロリーが高いため、食べ過ぎには十分に注意する。