【落雷による死亡事故】年間の死亡者数は!?どの場所で雷は落ちている?

 

今年の夏は記録的な猛暑が全国各地で猛威を振るいましたね。

 

まだまだ残暑が厳しく残る中、最近気になるのが不安定な空模様です。

 

夏の風物詩と言えば聞こえはいいですが、この時期に起きる突然の雷雨には困るものです。

 

中でも、雷が苦手!という方は少なくないのではないでしょうか?

 

今回は、雷が実際に人へと落雷して死亡に至ってしまった事故について解説していきます。

 

目次

年間の落雷による死亡事故発生件数

 

わが国における人体への落雷事故は、年間平均20件です。

 

その内、落雷を受けた方が死亡するケースは全体の実に7割にのぼります。

 

年間平均で死亡事故発生率が高い月は7月の34%、次いで6月(23%)8月(14%)となっています。

 

やはり、梅雨時期~夏は落雷に注意が必要である事がわかります。

 

世界規模で見た場合、年間で約1000件ほどの落雷事故が発生しています。

(報告があがらない地域も考慮すれば実際はもっと多いはずですが)

 

しかし、世界で見た場合の死亡事故は全体の3割程度となっています。

 

日本では7割の死亡率に対して、世界では3割の死亡率。このデータから、日本では落雷の致死率が異常に高い事がわかります。

 

この差はどうして起こるのでしょうか?

 

雷対策後進国、日本の間違った雷対策

雷対策後進国と銘打ちましたが、別に他の国が先進国という訳ではありません。

 

しかし、日本における落雷に対する認識が低くさらに対策法が間違っている場合が多い事を鑑みれば後進国と言っても差支えないとも言えるでしょう。

 

①大きな木の下に避難する

 

 

雷に伴って降る激しい雨を避けたいという意味もあるのでしょうが、大きな木の下へと身を寄せる非難は昔からよく聞きます。

 

この非難法は、まさに日本の死亡率を上げている愚行の一つと言えます。

 

✔なぜ危険なのか?

 

 

大きな木の下に避難するのは何故間違っているのでしょうか。

 

実は、人体への落雷は直接落ちる「直撃」以外にも「側撃」があります。

 

大きな木の下へと避難して、その木に雷が落ちたとしましょう。

 

大きな電流(雷)は、木を伝って地面へと流れていくわけですが近くに別の通電対象があれば、それらにも伝わっていきます。

 

枝などに流れた電流が真下に人間が居れば、当然枝から人間へと流れていきますし、幹の近くに人間が居れば、そちらへも流れていくという訳です。

 

この現象を「側撃」と言い、死亡事故はこの側撃を受けたケースが非常に多いのです。

 

②貴金属を外せば大丈夫!は迷信

 

 

落雷の危険に晒された時、日本人は貴金属を外せば大丈夫という迷信を信じている人が多いです。

 

この迷信が信じられた理由は、電気であるならば金属に向かうだろうという安易な発想が元でしょうが、この迷信を盲目的に信じて身に着けている金属を外して安心するのはとても危険です。

 

✔全く効果が無い事は実証されている

 

 

雷発生装置をニュースなどで見たことは無いでしょうか?

 

人工的に雷を発生させてマネキンや車へ落とす実験が有名です。

 

この落雷装置での実験で、マネキンに貴金属を着けた場合とそうでない場合での比較実験を行った所、落雷に対して貴金属の有無は全く影響されない事が実証されています。

 

どうやら、日本では雷=電気・電気=通電率の高い金属が危険、という図式が潜在的にある事が見受けられます。

 

木の下へと避難するのも、木は電気を通しづらいだろうという認識、金属を外すのも通電性を意識しての事でしょう。それらが間違っている事をまずはしっかりと理解しておきましょう。

 

雷は通電性よりも高さに影響する

 

 

雷は、積乱雲などに溜まった静電気が蓄積し続け蓄えきれなくなって地上へと放電する事で起きます。

 

言い換えれば、雲の中で逃げ場を失って逃げ場を求めて地面を目指す電流である訳です。

 

逃げ場を探している訳ですから、地面よりも早く逃げ道があれば当然そちらへと流れやすくなります。つまり、電気の通り易さよりも放電対象への到達し易さを優先する傾向があります。

 

難しく言ってはいますが、簡単に言ってしまえば「通り易さ<高さ」です。

 

より早く放電したい雷は、地面よりも高い所を目指して落ちるのです。大きくて高い木の下へ逃げろ、がいかに危険であるがが判りますね。

 

日本での落雷死亡率が高い原因の一つが、高い木の下へと避難するという迷信である事が良くわかります。

 

雷がよく落ちる場所は『○○場』

 

 

雷はどこに落ちるのでしょうか?

 

平たく言ってしまえば、どこにでも落ちます。

 

雷を発生させている雲は時速5~最大で40kmで移動します。

 

さらに、雷雲の半径10kmを起点として最大斜角30°の範囲へ落ちるので落雷箇所の特定はほとんど不可能である事がわかります。

 

前述したとおり、その範囲内におけるより高い所を目指す傾向がありますが起点となる落雷発生個所からの角度により、必ずしも一番高い所へと落ちるわけではありません。

 

落雷と言ってすぐに思いつくレジャーと言えばゴルフのイメージがあります。

 

 

ゴルフ場は広い芝生が広がっていて、金属であるクラブを持っているから連想しやすいのですが、実際にゴルフ場での落雷被害は非常に少ないです。

 

広大な芝が広がり、一見危険そうにみえるゴルフですが山間に作られている事が多い為高い木がある事や、ゴルファーが雷に対しての危険性への意識が高い事もあり、ゴルフ場での落雷被害の発生率は「通勤中の落雷被害」と同等程度しかありません。

 

落雷での死亡率No1の非常に注意しなければならないレジャーがあります。

 

それは「釣り」です。じつは釣り場がとても危険な場所なんです。

 

大海原で長い釣竿を持っている訳ですから、高い所へと優先的に落ちる性質を考えればその危険性は当然の結果と言えます。

 

沖での船釣りをしている最中に雷が発生した場合は最大限の注意が必要と認識しましょう。

 

落雷への正しい対処法

 

 

どこに落ちるか判らない、側撃も非常に危険と聞いてしまうと雷への恐怖心が高まってしまいますよね。

 

雷が鳴った時、どのように対処すればより安全なのでしょうか?

 

①安全な機内、車内

 

 

車の中なら安全。耳にしたことがあるかもしれませんが、こちらの情報は正しいです。

 

雷の正体は過剰な程に高められた静電気。つまり電流ですので、車に落ちた場合は車外の金属部分を伝導して地面へと放電されます。

 

その際、電流が流れるのは車外の金属パーツになるので車内に居ても電流を受ける心配がなく、安全です。

 

飛行機なども同様に機内へと電流が流れる事が無い設計になっているので安全です。

 

②屋内なら安全か?

 

 

家の中に居れば、屋外にいるよりは安全であると言えます。

 

しかし、家屋へと落雷するケースもある為100%安全とは言えません。

 

家屋への落雷が発生した時は、落雷そのものよりもそれに伴う過剰な電流伝導による火災に注意が必要です。

 

とはいえ、屋内に居て落雷の可能性を考えて恐れていては何も出来なくなってしまいますので、過度に恐れずに万が一落ちた際は火災に注意が必要である、という程度の認識でよいでしょう。

 

③危険!屋外にいる場合は高い木を見上げる位置へ

 

 

落雷時に屋外にいる事は危険です。

 

近くに建物や車があれば、すぐに避難しましょう。しかし、たまたまキャンプ地に訪れているなど不測の事態も当然あります。

 

その場合は、高い木を見上げる位置へ移動しましょう。

 

高い木があれば、雷がもしその周辺に落ちる場合はそこを目指し落ちてきます。

 

その為、高い木の下は側撃を受ける為大変危険です。

 

そこで、高い木のテッペンを見上げる事ができる位置(見上げる角度は約45度以上)を探しましょう。高い木を見上げる事ができる位置、それは即ち側撃を避けれる程度離れた位置になります。

 

その場所で、両足を揃えてしゃがんでいれば比較的安全です。

 

まとめ

・日本では年間平均20件発生、死亡に至るケースはその7割。

・日本は死亡率が非常に高く、その原因は雷対策の誤認である。

・雷は通電性よりも高さを優先して落ちる。

・金属は危ない!は迷信。

・釣り、特に沖釣り中の雷は注意が必要。

・車内は安全。雷が鳴ったら車へ避難しましょう。

・屋外では、側撃を回避できる位置を確保してしゃがんで安全確保。

 

いかがでしたでしょうか?

 

落雷事故の発生件数は年間平均20件程度。

 

頻繁に落雷の被害が発生しているわけではありませんので、過度に恐れる事はありません。

 

しかし、落雷の被害に遭遇する可能性があるシチュエーションに身が置かれた際には、正しい対処法を実践する事で不運に見舞われる可能性はグッと減ります。

 

万が一、キャンプや釣りの際に雷の音を聞いた場合は焦らずに、落雷の危険性を冷静に減らす行動を取りましょう。