虹色の数は7色、と日本人なら誰もが知っていると思います。
しかし、世界では7色ではなく5色や3色とする国も存在するのです。
ではなぜ、日本では7色とされているのでしょうか。また、虹色の数の判断基準とは?
今回は、そんな虹の色のイメージから由来・順番まで徹底解説します。
目次
虹色の意味とイメージ
虹色の一般的なイメージには、希望、夢、平和、幸せ、幸運、清らか、理想郷、架け橋、明るい、おとぎ話、儚さ、七色などがあります。
虹色には『この世の全ての色が存在する』と考えられているため、満ち足りている、過不足の無い、と言ったポジティブなイメージを持たれています。
そのため色彩心理学では虹色のような多色は、それぞれの人物の心の中に存在する様々な思いや周囲との関わりなどを意味すると言われています。
また、虹色は体内のエネルギーの出入り口となるチャクラを表す色でもあるといわれています。
人間の身体には、背骨の一番下を赤、頭頂部が紫色、といったように7つのチャクラが存在しているとされ、虹色と同じく7色で表されることがあります。
チャクラを開くことで心身ともにエネルギーで満たすことができ、虹色はチャクラと同様の色を持つことから、虹色を使用することで全身のエネルギーのバランスを整えることができると言われています。
なぜ7色!?『ニュートンと虹色の関係』
日本で虹色とされている色は、赤、橙色、黄色、緑、青、藍色、紫の7色です。
この7色を虹色と定めたのは、ニュートンだと言われています。
ニュートンは、万有引力で知られる有名な学者ですが、実は光学の研究にも取り組んだ学者でした。
その昔、ニュートンが虹色を7色と発表するまではヨーロッパでは虹色は3色、または5色だという考え方が主流でした。
そのうちの5色である紫、青、緑、黄色、赤に加え、紫と青の間に藍色を、黄色と赤の間に橙色を入れ、7色としました。
国によって虹色の数え方が違う理由
虹の色の数は、世界各国で統一されているわけではありません。
日本では7色とされていますが世界では色や6色、3色や4色とする国もあり、その認識は国や地域、または時代によって異なります。
性格が大らかな人が多いとされる赤道付近の国々では色が少なく、赤道から距離が遠のくことに比例して色が多くなる傾向がある、とも言われています。
しかし実際、虹の色数には文化や環境が深く影響しています。
色の判別の仕方や呼び方などによって、国や地域で変化が見られます。
日本人が信号の緑色を青と表現することと同様に、国によって色に対する異なる意識や認識の持ち方があるため、同じ色でも呼び方が違う、または捉え方が違うということがあります。
また、該当する色がその地域では当てはまる言葉がないと言う場合もあります。
その場合、判別出来る色の幅が広くなるため色数が少なくなります。
虹色の順番
虹色に並び順は存在するのでしょうか。
実は、虹の色の順番は、赤、橙→黄→緑→青→藍→紫と決まっています。
これは、太陽や照明の光から出ている電磁波が、視覚を通すことで色を認識し見ることができる状態になるためだと言われています。
これは、人間が見ることができる色ということから、可視光線と呼ばれています。
虹色は、波長が長い順に赤、橙色、黄色、緑青、藍色、紫と並んでおり、波長が短くなるにつれ、紫へ向かって進んでいきます。
虹の色の順番には、光の屈折率が深く関係しています。
可視光線は色によって波長が違うため、色により光の屈折率が大きく変化します。
波長の長い赤は屈折率が最も低いため虹の一番外側に、波長の短い紫は屈折率が最も高いため虹の一番内側に位置します。
虹色の覚え方
虹色の順番の一般的な覚え方は、左から色の並んでいる順番に音読みで覚えて行く方法です。
そのため、せきとうおうりょくせいらんし(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)、と覚えるのが一般的だとされています。
それ以外にも、紫から逆に読み・・・
知らせろ男{し紫)、ら(藍)、せ(青)、ろ(りょ/緑)、お(黄)、と(橙)、こ(赤)}
といった語呂合わせや、紫から順番に英語の頭文字をとったVIBGYORなどといった語呂合わせが知られています。
虹の豆知識『虹とニュートン』
当時ニュートンは、色と色の間は無限に変化しているということに気づいていました。
実際に実験をしてみると、太陽光をプリズムで分けたとき、光を7色に判別することは出来ません。
色と色の境目は常に曖昧で、それぞれの色が薄くなり、また別の色に変化していく、という構造によって出来ているためです。
そのため見方によっては、青と緑の間に青緑が、緑と黄の間に黄緑があるなど、7色よりも無限に色が存在しているように見えるのです。
しかし、それにもかかわらずニュートンが7色と発表したのは、当時のヨーロッパでは7は神聖な数字だと考えられていたからだと言われています。
また、当時のヨーロッパでは音楽は学問の1つとして捉えられ、自然現象と結びつけることが大切である、と考えられていました。
そのためニュートンは虹を音楽と関連づけ、虹のそれぞれの色の幅は音楽の音階の間の高さに比例している、と結論付けました。
虹の豆知識『虹と雨の関わり』
雨上がりに虹がかかるのを見るのが好きな人は多いと思います。しかしなぜ雨上がりには虹が発生するのでしょうか。
虹は、基本的に雨上がりに見ることが出来ます。
雨は小さな水の粒で構成されており、雲が存在する上空高くでは、温度が低いため氷となっている場合もあります。
この雨粒はボールのように丸い形をしており、光を通すことができます。
こうして雨上がりの上空に残った雨粒の中で太陽光が屈折し、反射することで虹が発生します。
また、虹はこの雨粒の中で屈折した太陽光が人の目に届くことで見ることが出来ますが、太陽が高い位置にいる場合、屈折した太陽光は人には届くことがありません。
一般的に、太陽の位置が40から50度にある場合、虹が見える確率が高くなると言われています。
そのため朝や夕方には、太陽の位置が低いため上空高くに太陽光が反射することで、高い位置に虹が発生し、見ることができると言われています。
まとめ
・虹色の数は国によって異なる
・ニュートンが虹色が7色だという定説をたてた
・虹色の色は光の屈折率が高い順に並んでいる
・虹色には様々なポジティブなイメージがある
・虹が出現する条件には雨が関係している