最近、世界的に異常気象が発生していますが、日本国内でもゲリラ豪雨や雷の被害情報を良くニュースで耳にします。
特に、突然どこにでも直撃する可能性がある雷は本当に恐ろしいものですね。か、と言って、やはり私達人間は雷には太刀打ちできないのでしょうか?
今回は家に雷が落ちたらどうなるのか?家の中の人や家への影響や被害例などを有効な対策方法と交えご紹介いたします。
これを知っているとあなたの家、ないしは命まで守る事ができるかもしれませんよ。
目次
雷はなぜ落ちるのか?
雷の対策をする為には、まずは雷という物を良く知る必要があります。
ということで、雷とはどういうものか?なぜ落ちるのか?という事を先に見ていきましょう。
①雷は大きな静電気
実は、雷は大きな静電気です。
雲の中で空気が大きく上下に動く際、プラスとマイナスの電気が摩擦し、大きな静電気が起こります。簡単に言うと、これが雷の仕組みです。
そして、マイナスとプラスの磁石を思い出していただきたいのですが、雷はマイナスの電気を帯びている為、地上にあるプラスの電気を求めようとします。
これが雷が地上に落ちる仕組みです。
②雷が落ちるパターンには2種類ある
雷が落ちるパターンには2種類があります。
1つ目は直撃雷で、これはその名の通り、雷が直撃することを指します。そして、2つ目に意外と知られていない誘導雷という物があります。
雷が一軒家に直撃することはなかなかありませんが、この誘導雷はとても厄介な物で、雷が家のどこか近くに落ちると直接落雷しなくても大きな被害をもたらす場合があるのです。
では、早速次で詳しく見てみましょう。
家に雷が落ちたらどうなる?
①直撃雷の場合
基本的に雷は家の最も高い場所に落ちます。
雷によって異なりますが、数万ボルト~数億ボルトとも言われているとてつもない電力の雷が仮に家で一番高い所にあるアンテナを直撃するとアンテナは一瞬にして焦げ、破壊されてしまうでしょう。
ただし、家に雷が直撃したとしても、基本的には雷は外壁を流れて行きます。その為、家の中にいる人まで感電してしまうというケースは稀なようです。
しかし、物事に絶対はありません。
家に落雷した際、窓際にいた女性が外壁を通って窓を割って入ってきた雷を腕に受けて感電してしまったというケースもあります。その女性は幸い感電の影響で腕が大きく腫れあがってしまっただけで大事には至らなかったようですが、これはとても運が良いケースでしょう。
②誘導雷の場合
これは直撃雷のように直接ではなく、間接的に落ちてくる雷です。
そして、直撃雷と違い、非常に多く見られるとても厄介な雷なのです。
例えば、家の近くの電柱に雷が落ちたとします。
その雷の莫大な電流や電圧がなんと電線を通って家の中に侵入してきます。すると、家の中の家電がショートしてしまうのです。これを雷サージと呼びます。
また、更に厄介な事に、大気を伝ってくる場合もあるので注意が必要です。
家への雷による被害
①水を扱っている際の感電
直撃雷や誘導雷に関係なく、注意しなくてはならないのは水を扱っている際の感電です。
雷が鳴っている時はなるべくお皿を洗ったり、お風呂に入ったりするのを避けましょう。
ご存知のように、水は電流を通しますから、感電してしまうことがあります。
②家電が壊れる
直撃雷や誘導雷により、家電などがショートして壊れてしまうことがあります。
冷蔵庫やテレビ、パソコンなどの家電が壊れてしまうとかなり大きな被害額になってしまう可能性がありますね。
③火災
家電がショートして火花が出た時に近くの物に引火し、火災を引き起こしたケースがあります。
雷が直撃しなくとも、近くに雷が落ちたと思ったら、安全を確保しつつ、部屋中の確認を行ってください。
雷の被害対策グッズ
雷は本当に怖いものです。
しかし、自然の驚異だからと言って、私達人間には何もできないからと諦めてはいけません。
立ち向かう事はできなくても、雷からの被害を最小限に抑える為の対策はできます。ここで、雷の被害を最小限に抑える対策グッズをご紹介します。
①避雷器
これは、雷の被害の中でも大多数を占める雷サージから家電を守ってくれる物です。
この避電器を設置することにより、異常な高電圧を電気回路に直接流すことなく、大地に放出してくれます。
その為、家電がショートする事態を免れるわけです。万が一の事態を考えると備えておくことに越したことはありません。
ちなみに、最近は簡単な対策として、避雷器や耐雷サージ機能が内蔵された電源タップなどが販売されています。
大切な家電などにはあらかじめこのような電源タップを使うと良いでしょう。
②避雷針
これは避雷器とは異なり、雷が直撃した時だけに有効なものです。
避雷針は家の屋根などに取りつけます。尖った先端からは電流が流れ、雷が避雷針に落ちやすくします。
通常であれば、屋根に落ちた雷は屋根から外壁へと流れていきますが、避雷針をつけていると、強力な電流を地中に放出し、家に被害を与えないようにしてくれます。
その為、付けているととても安心安全なのです。
しかし、実際に一軒家に落雷することは稀です。
あなたのお宅が広大な田んぼの中に建つ一軒家であったり、周囲に高い建物がない小高い丘に建っていたりする場合は避雷針をお付けする事をおすすめします。
ちなみに、雷は高い所に落ちる事が多いので、殆どのマンションには避雷針がついています。
現在、雷の被害を防ぐグッズと言えば、避雷器と避雷針の2つくらいです。心配な方は、この2つを付けておくと安心です。
雷が鳴っている時にしてはいけないNG行動
続いては雷が鳴っている時に絶対にしてはいけない危険なNG行動についてご紹介します。
知らず知らずにあなたは自ら危険な行動をしているのかも知れませんよ。
①軒先や木の下で雨宿りするのは危険
雨宿りと言えば、軒先や木の下のイメージですが、雷が鳴りだしたらとても危険です。
というのも、雷は高い所や尖った所に落ちやすいですので、軒先や木の下は落雷しやすい場所なのです。雨宿りはできる限り建物の中、あるいは車の中などにしましょう。
②傘はささない
雷が鳴っている時も雨に濡れないように傘をさすのは大変危険な行為です。
自らが避雷針になっているようなものです。釣竿やゴルフクラブなども同様です。
③ゴム製品を付けていても安全ではない
ゴム製品のレインコートや長靴を着けているから大丈夫!と思ったら大間違い。
強力な落雷にはゴム製品であっても意味をなしません。実際にレインコートに長靴を履いていても雷が直撃した方がいます。間違った情報を信じないことです。
④金属製品を取り外しても意味はなし
よく、アクセサリーやベルト、時計などの金属製品には落雷しやすいからという事で、あえて取り外す方がいらっしゃいますが、実は取り外したからと言って特に何も変わりません。
ゴム製品と同様、外したからと言って安心はできません。雷が鳴りだしたらすぐに安全な場所へと非難しましょう。
まとめ
・雷は大きな静電気で雷のマイナス電気が地上のプラス電気を求めることによって雷が起きる。
・雷が落ちるパターンには直撃雷と誘導雷の2種類があり、誘導雷による被害が後を絶たない。
・直撃雷が家の屋根に直撃すると、アンテナは焦げ、破壊される。その後、電流は外壁を流れるが、水の近くにいない限り、中にいる人への感電は稀である。
・誘導雷は間接的に落ちる雷で、電線や大気から流れてきた強大な電流が家電をショートさせてしまう。
・雷が落ちると入浴中や皿洗いなど水を扱っている場合は室内であっても感電の恐れがある。その他、家電の故障や、ショートによる火災の可能性あり。
・雷の防災グッズは2つあり、避雷器と避雷針である。電流サージにから家電を守りたい場合は避雷器を、雷の直撃から家を守りたい場合は避雷針を設置すると良い。
・雷が鳴っている時は、軒下や木の下で雨宿りしない、傘は差さないことが必須。ゴム製品を身に着ける事、また金属製品を取り外すことにあまり意味はない。
現在の技術では雷の発生を防ぐ事はできません。
まだまだ私達人間は自然に太刀打ちする事はできませんが、あらかじめ被害を予測し、最小限に抑える為に対策&準備することはできます。
まさか家が落雷の被害に遭うはずがないと高をくくっていると痛い目を見るかもしれません。
「備えあれば憂いなし。」です!