だんだん寒くなってくるとよく見かけるのが、猫が車のボンネットの上に乗って優雅に寝そべりながら毛づくろいしている姿。
傍から見ると何とも可愛らしい姿かもしれませんが、車の持ち主からしたらあまり好ましいことではありませんよね。
猫がボンネットに乗る事で傷が付く恐れがある事はもちろん、最悪の場合、あなたの命を脅かすこともあるのです。
今回は車の猫除け対策と称し、車の上に乗らせない方法やマーキング、またエンジンルームへの猫除け対策について詳しくご紹介したいと思います。
目次
猫が車の上に乗る事で起こる問題
まず、猫が車の上に乗る事でどういった問題がでてくるのでしょうか。
知れば、単純にほほえましいなぁというだけでは済まされないような事ばかりですよ。
トラブルの例
①猫の足跡で車が汚れる
②猫の爪により車に傷が付く
③タイヤで爪とぎをしてタイヤがパンクする
④猫が車にマーキングをして汚れる
⑤エンジンルームにいた猫を巻き込んでしまう
特に最後⑤のエンジンルームで休んでいた猫に気が付かず、車を発進させてしまった場合、中にいる猫を巻き込んでしまい、エンジンが傷んでしまったり、最悪の場合ハンドル操作が効かなくなってしまう場合も・・・
そうなれば、命の危険に繋がる大事故へと発展する恐れもあります。猫ちゃんを守るためにもしっかりした対策が必要です。
車の猫よけ対策
大変な事態を避ける為にも、やはり猫には別の安全な場所で日向ぼっこして欲しいところです。
という事で、車に猫を近づけない為の効果的な対策をご紹介します。
①カバーで車を覆ってしまう
特徴
《メリット》
・ひっかき傷や汚れ防止。
・エンジンルームへの侵入防止。
・愛車の紫外線対策。
・愛車へのマーキング対策。
《デメリット》
・カバーを掛けるのが面倒。
カバーで車を完全に覆ってしまうことで、猫の足跡などの汚れやひっかき傷、そしてマーキングからあなたの愛車を守る事ができます。
もしも、紫外線対策が施してあるカバーであれば、愛車を紫外線や雨風から守る事ができるので一石二鳥です。
猫は爪がひっかかる物が好きなので、カバーで覆われツルツルした車の上には乗りません。
また、車の下の方まで完全に覆う事ができるタイプのカバーであれば、タイヤで爪とぎしたり、エンジンルームに入ったりすることも防げます。
ただ、難点は大きい車の場合は特にカバーをかけるのが大変だという点ではないでしょうか?
私のような面倒くさがりの方だと、最初の数日で掛けるのをやめてしまうという事にならないようにしなくてはいけません。
こちらは、どちらかというとマメな方に向いている対策かもしれませんね。
②車の駐車方法を変える
特徴
《メリット》
・猫が車の上に乗る事を防げる。
・道具は不要で簡単にできる。
《デメリット》
・マーキングや爪とぎを防ぐ事は難しい。
車の駐車方法を変えるとはどういうことかと言うと、駐車する向きや場所を変えてみるということです。
猫は暖かい場所や狭い場所、高い場所などを好みます。
もし、あなたの車のボンネットが南側に向いていて、いつも猫が乗っていて困っている場合、ボンネットが逆方向(北側)になるように駐車してみてください。北側のひんやりしたボンネットの上でわざわざ猫は日向ぼっこしません。すると、おのずとボンネットに近いエンジンルームに入る危険性も少なくなるのではないでしょうか。
ただし、この方法は直接的にはマーキングやタイヤの爪とぎ対策にはあまり効果がありません。
猫が日向ぼっこでいつも車の上に乗っているという方などにおすすめです。
③猫よけの忌避剤を置く
特徴
《メリット》
・車自体に猫が寄り付かなくなる。
《デメリット》
・猫によってはあまり効果がない場合もある。
・効果がきれないように何度も置く必要がある。
猫は柑橘系やハーブ系の香りが苦手です。
そこで、車の近くに柑橘系やハーブの臭いがプンプンする物を置いてみましょう。実は猫の忌避剤はネットでも簡単に手に入りますので、そちらを利用されるのがおすすめです。
ただ、車の周りに撒いてしまうと、天候によって効果の持ちにバラつきが出てしまいます。
その為、車の下に忌避剤を置くのがおすすめです。
雨に濡れる事がないので効果が比較的長持ちします。
しかし、それでも一度置いただけで長期間効果が続くことはありませんので、こまめに新しい物を置く必要があります。
また、中にはあまり嫌がってくれない猫もいるようです。
④猫よけ用の超音波器を設置する
特徴
《メリット》
・車自体に猫が寄り付かない
・手間がかからず、コスパが良い
《デメリット》
・大きな車だと効きにくい
猫よけ用超音波器はネットなどでも購入することができます。
猫が嫌がる周波数の音波を出すことで猫を寄り付かせなくしてくれるという画期的な物です。
私も、以前、自宅の庭が猫の糞尿で悩まされた時、お世話になったハウスメーカーの営業の方がこの超音波器を勧めてくれたことがあります。この超音波は基本的に猫だけに効果のある物ですが、センサーは人などでも作動してしまう場合があるようです。その為、電池は結構早く消耗してしまうかもしれません。
大きな車であれば、上の方まで超音波が届かない場合があるので、その際は超音波をカーポートの上などから吊るしておくとより効果的なようです。
決してお安い物とは言い難いかもしれませんが、先行投資と考えて購入してみるのも良いかもしれません。
何より、一番手が掛からず、簡単に設置できて効果的なので長い目で見ればコスパが良く、おすすめです。
⑤ボンネットを叩いてみる
特徴
《メリット》
・エンジンルームにいる猫に効果絶大
・簡単
《デメリット》
・エンジンルームにいる猫を追い出す事しか効果なし
色んな猫よけ対策をしてみたが、やはりエンジンルームに猫がいないかどうか不安という方は、一番簡単な方法があります。
それは、車に乗る前にボンネットを叩いてみるということです。
猫は警戒心が非常に強い動物です。仮に寝ていたとしてもボンネットをコツンと叩かれたら慌てて出て行くでしょう。
間違いだらけの猫よけ方法
猫よけ対策の為に、色んな方法を試された方の中には全然効果がなかったという方も多いはず。
では、よく見かける猫よけ対策は本当に効果があるのでしょうか?
①トゲトゲシートを車の上に置く
近所でトゲトゲシートを車の上に置いたお宅を見かけました。ただ、皮肉なことに、猫はそのトゲトゲシートを上手にどかして気持ちよさそうに車の上で日向ぼっこしていました。
猫は意外と頭の良い動物で、学習能力があります。
設置して数日間は効果があるように見えても、あの手この手で心地よい場所を奪還しようとやってきます。
トゲトゲシート位では効果はあまり期待できないのです。
むしろ、強風などで万が一トゲトゲシートが落ちてしまうと、車を傷つけてしまう恐れがあり、あまりおすすめできません。
②水入りペットボトルを車の近くに置く
水入りペットボトルを沢山置かれているお宅は本当によく目にします。
猫は水入りのペットボトルに太陽の光が乱反射してキラキラする物を嫌うからという理屈のようです。
しかし、これ、実際にはあまり効果がありません。
猫は学習する動物です。
最初は何か分からず警戒して近づかなかったとしても、危険がないとわかると普通に横を歩くほど慣れてしまいます。
ペットボトルに当たった光が屈折して、火災を起こしてしまったという事例もある為、ペットボトルに水を入れる猫よけ対策はデメリットの方が多い物と言えます。
まとめ
・猫が車の上に乗ることで起こる問題は様々だが、大事故に繋がる可能性もある。
・車の猫よけにはカバーをかける、駐車する向きを変える、忌避剤を置く、専用の超音波器を設置する、ボンネットを叩くなどがおすすめ。
・トゲトゲシートを利用したり、水入りペットボトルを置いたりと巷で良く目にする猫よけ対策は実際の所メリットよりデメリットの方が多い。
色んな猫よけ対策がありますが、猫って意外と学習能力が高く、賢いものです。
いくら次々と猫よけ対策をとったとしてもいたちごっこになる恐れもありますね。
今回ご紹介した方法にはやはりメリットとデメリットがあります。ご自分が今一番何に困られているのかということでとるべき対策も異なるかもしれません。
一番良い方法は猫がそもそも寄る必要がない環境にすることが大切なようです。