草むらや田んぼなどを歩くとぴょんぴょんと飛び跳ねるバッタは子供に人気の昆虫ですよね。
公園で虫かごを片手にバッタ追う子供達をよく見かけます。
ところで、このバッタは一体何を食べているのかご存知ですか?野生のバッタの餌は何か?
また、バッタを飼育する際に与える餌や注意点など、今回はバッタ好きさんにはもちろん、昆虫が好きなお子さんを持つ親御さんなどに是非、知って頂きたい情報をご紹介します。
目次
まずはバッタの種類を知ろう!
バッタの餌は何かをご紹介する際に、是非知って頂きたいのがバッタの種類です。
種類によっては生態も餌も違うからです。
①トノサマバッタ
昆虫の事をよく知らない方でも聞いた事がある名前ではないでしょうか?
「トノサマ」と呼ばれるだけあり、体長は4~7cmと大きいバッタです。
緑色と褐色の体を持ち、良く飛びまわるのがこのトノサマバッタです。顔をよく見ると、モチーフとも言われているだけあって仮面ライダーに見えます。
②クルマバッタ
トノサマバッタと良く似た顔をしていますが、体長はトノサマバッタより一回り小さいです。
後ろの翅が黒い帯状の模様になっているのが特徴で、やはり良く飛びまわります。
③ショウリョウバッタ
トノサマバッタやクルマバッタと全く違い、頭が長細い三角形のような形をしています。
体に筋や点線が入っているので分かりやすいです。オスの体長は5cm程で「キチキチ」と翅を鳴らしながら良く飛びます。
一方、メスの体長は8cm程と大きく、あまり飛ぶこともジャンプをすることもありません。
④ショウリョウバッタモドキ
一見ショウリョウバッタにも見えるのですが、よく見てみると脚が短く、身体に筋や点線は入っていないことから見分けやすいです。
背中部分が赤みを帯びている場合、ショウリョウバッタモドキで間違いないでしょう。
⑤オンブバッタ
オンブバッタはその名の通りバッタが上と下に重なりまるでおんぶしているような姿をよく見かけることから名づけられました。
しかし、常におんぶ状態ではなく、重なっている時はオスがメスを独占している状態なのです。
しかも、オスの体長は約2cm、対するメスの体長は約4cmとメスの方が大きい為、メスがオスをおんぶする形になります。
草むらでよく見かけるのはオンブバッタです。小さ目で特に模様はなく、ずんぐりした体形であればオンブバッタでしょう。
バッタの餌(食べ物)は種類によって違う
バッタには沢山の種類がいることは紹介した通りですが、餌については同じ植物でも、イネ科の植物とイネ科以外の植物を好んで食べるバッタがいるのです。
①イネ科を餌とするバッタ
イネ科(ススキ、エノコログサ=ネコジャラシ、レモングラスなど)を食べる主なバッタは・・・
②イネ科以外の植物を餌とするバッタ
イネ科以外の植物(ヨモギ、オオバコ、シュンギク、シソなど)を食べるバッタはオンブバッタなどです。
バッタの飼い方
さぁ、バッタの種類や餌が分かったら早速、飼育して観察してみましょう!
①バッタを飼育する際にすべきこと
①飼育ケースは大きめの蓋付きで窓が小さい物を用意しておきましょう。 ②バッタの種類を見分けましょう。イネ科を食べる種類ですか?それともイネ科以外?
②餌は何をあげたら良いか?
バッタが生息していた場所にある植物を入れるのが一番良いのですが、イネ科であれば既にご紹介した通り、ススキ、エノコログサ=ネコジャラシ、レモングラスなどを飼育ケースに入れてあげましょう。
ネコジャラシなどはなるべく若い物(柔らかい物)を入れてあげるのがポイントです。
雑草が用意できない場合は、キュウリやニンジン、リンゴ、キャベツやレタスなども食べますので、細かく刻んであげましょう。
ペットボトルの蓋などに入れると掃除が楽です。
イネ科以外の植物を食べるバッタの場合もご紹介した通り、ヨモギ、オオバコ、シュンギク、シソなどを飼育ケースの中に入れてあげましょう。
イネ科の植物を食べるバッタと同様、キュウリやニンジン、リンゴ、キャベツやレタスなども食べますが、なかなか食いつきが悪い場合もあるようです。
ミントも好んで食べるので、室内でミントを栽培した物をあげるのが一番良いかも知れません。
③雑草は水差しに差す
雑草であれば水差しに差してあげるのが一番です。
飼育ケースにそのまま入れてしまうとすぐに枯れてしまい、掃除も大変です。
また、野菜をあげる際にはなるべくしんなりとした葉っぱがバッタも食べやすくて良いです。
④土はなくても良い
バッタが産卵をするのは土の中ではありますが、産卵を目的とせず、ただ飼育をしたいのであれば、土はなくても構いません。
自然に限りなく近い状態にするには土は勿論入れた方が良いかもしれませんが、バッタは本当に良く食べ、よく排泄をするので、土があると掃除が大変です。
沢山、雑草を敷き詰めてあげると飼育は楽ですよ。
⑤水をあげること
動物の様に水をたっぷり器に溜めてあげるということではありません。
1日1回で良いので、霧吹きで餌となる雑草などに散水してあげるだけで良いです。
餌をきちんとあげているのに、どんどん弱っていくという場合はもしかしたら水分が足りていないのかも知れません。バッタにも水は必要なのです。
⑥日光浴も大切
直射日光を避け、風通しの良い場所に1日数時間飼育ケースを置いて日光浴をさせましょう。
その際は、くれぐれも、飼育ケース内の温度が高くなり過ぎないように気を付けることが大切です。
バッタを飼育する際の注意点3つ
①バッタを飼育ケースに入れるのは多くても5匹くらいまで
バッタは本当に大食漢で、あっという間に餌がなくなります。
餌が無い状態が続くと最悪、草食であるバッタも生存競争で共食いが勃発してしまう可能性もあるのです。
②キリギリスには要注意!
バッタとキリギリスは良く似ているので、たまにバッタと間違えて飼う方も多いです。
しかし、キリギリスは結構獰猛で、肉食よりの雑食です。
その為、飼育ケースの中のバッタをどんどん捕食していってしまいます。
③大食漢のバッタは糞の量もまたすごい!
こまめに掃除をしないと糞がすぐにカビてしまい、バッタが弱ってしまうこともあります。
バッタの寿命
悲しきかな、バッタの寿命はそう長くはなく成虫で約5か月と言われています。
つまり、越冬はできないのです。
まとめ
ここまでバッタについて色々ご紹介しましたが、少しでも参考になりましたでしょうか?では、ここでもう一度バッタについておさらいをしてみましょう。
・バッタには色んな種類がいる。
・バッタにはイネ科の植物を食べるものと、イネ科以外の植物を食べるものがいるので種類を見分けることが大切。
・野菜や果物も好んで食べる。
・バッタに似ているキリギリスは肉食である。
・バッタを飼育の際は水分も日光浴も必要。
・とにかく良く食べ、良く排泄する
・寿命は成虫で約5か月
バッタの一生は短く、儚い物です。
バッタにとっては捕まえられることがどんなに恐ろしいことだろうか・・・。
一度飼うと決めたらきちんとお世話をしてベストな環境で飼育してあげて欲しいです。