
マンションに引っ越しをされる際、高層階と低層階、皆さんはどちらを選びますか?
眺望の良さやステータス感で選ぶとやはり高層階を選ばれる方が多いようで、実際に分譲マンションなどは高層階から埋まっていきやすいようです。
だからと言って低層階の住み心地が良くないのかと言えば、必ずしもそうではありません。
では、今回はマンション2階の防犯や虫、湿気によるカビはどうなのかを含めたメリットとデメリット、そして気になる住み心地についてお話します。
目次
マンション2階のメリット
これからマンション購入を予定されている方、あるいは引っ越しを考えられている方が気になるのは何階が良いか?という事だと思います。
そこで、早速、マンション2階の場合のメリットをご紹介します。
①エレベーター待ちでイライラしなくても良い
世帯数が多いのに、エレベーターが少ないマンションを良く見かけます。
すると、住人が多いのでエレベーターは絶えず1階から最上階を行き来するわけです。
その為、自分の部屋に帰ったり、下の階に行ったりするのに、エレベーターを待つだけで数分掛かるという事が多々あります。
時間に余裕がある時は良いですが、急いでいる時はエレベーターを待つ間にもとてもイライラしてしまいますね。
階段を使えば良いのですが、高層階だと上り下りは一苦労。小さいお子さん連れであれば、まず高層階の自宅まで階段を使うのは無理ですよね。
しかし、2階(低層階)であれば階段を使って難なく行き来できるわけです。
たかがエレベーター待ちと思われる方も多いかと思いますが、このエレベーター待ちのストレスは意外と大きいものです。
そういった点でも2階であれば、エレベーターに関するストレスはほぼないのです。
自分の都合の良いタイミングで行き来.できるという事は結構重要です。
②忘れ物があってもすぐに取りに行ける
忘れ物があってもエレベーターを使わず、少し階段を登れば自宅なのですぐに取りに行けます。
これが高層階に住んでいたら、忘れ物に気付いてもまた取りに戻るのは億劫です。
またエレベーターが来るのを待って、乗って・・・となれば余計な時間と労力が掛かります。
③ゴミ出しがラク
生活しているとどうしても出るのがゴミですね。
ゴミ置き場は大抵1階にあると思いますが、またゴミを持って高層階から1階まで下りるのは大変ですよね。
大きなゴミや雑誌は運ぶのも一苦労です。
それに、生ごみを出す際に他の住人とたまたま同じエレベーターに乗り合わせてしまった時は本当に気まずいものです。
そして、夏場の臭いが気になる時は妙に申し訳なく思ってしまったり・・・
階段を使って自由に行き来できる2階の場合、ゴミ出しも気持ちも随分ラクなのです。
④下の住人に気遣いしなくても良い
高層階に住んでいて、小さいお子さんやペットがいらっしゃる場合、一番気になるのが下の階への騒音ではないでしょうか?
最近のマンションだと随分騒音対策がされており、あまり音が響かない造りになっています。
しかし、実際はやはり響きます。
私は14階建ての新築分譲マンションの13階に住んでいましたが、上の階の方の足音、掃除機をかける音、ドアを閉める音など普通に聞こえていました。
その為、当時まだ幼かった2人の息子が飛び跳ねる度に、下の階の方に迷惑ではないかと怒鳴り、気疲れしてしまいました。
精神衛生上、あまり良くなかったなと思います。
その点、2階で、更に1階が駐車場などになっている場合は下の階の方に気を遣わなくても済むわけです。
小さなお子さんがいらっしゃる場合は、高層階よりも比較的伸び伸びと子育てができるかもしれません。
⑤非常時にすぐに避難することができる
非常時、エレベーターは止まってしまいますね。
その時に避難しようと思ったらやはり階段を使うしかないのです。
しかし、もし高層階に住んでいたら、階段を使って非難するのは大変です。
すぐにマンションから逃げ出す事も難しいわけです。ともなると、やはり階段下りたらすぐ外に出られる2階が好ましいわけです。
同様に、エレベーター点検の時もそうですね。
点検時はエレベーターを使う事ができませんが、どうしても点検時に外出(または帰宅)しなくてはならない場合、やはり階段を使うしかありません。
以前、私はエレベーターの点検日をすっかり忘れていて、点検時間と帰宅時間が重なってしまったことがあります。
もちろん、1階から階段を使って13階まで上る羽目になりましたが、普段の運動不足に加え、2歳の息子を抱えての階段だったので、自宅に着くころには息は絶え絶えで脚はガクガクでした。
幼い子供が2人以上いたら、きっと無理だったでしょう。
2階(低層階)が良かったとつくづく思った出来事でした。
⑥体への負担が少ない
実は、高層階に住むと体への負担は大きいという研究が沢山あります。
それにも関わらず、この事はあまり知られていませんよね。
高層階マンションがどんどん建設されているからでしょうか・・・?
さて、なぜ高層階に住むと体への負担が大きいのかと言うと、日本の高い耐震構造にあります。
地震に耐えるため、高層マンションはあえて揺れるように造られています。
強い風が吹いても揺れてしまいます。
知らず知らず、この揺れが私達の体への負担となっているようです。
海外では高層階マンションの建設を禁止している国も多くあるようです。
狭い日本ゆえ、効率よく沢山の人の住居を構える事ができる高層階マンションは仕方がないことかもしれませんが、体への負担を考えると2階の方が良いのかも知れませんね。
⑦高層階より安い
一般的に、同じ分譲マンションの中でも、低層階より高層階の方が価格は高い場合が多いです。
それは、高層階の方が眺望が良く、またステータスもあるからということだと思います。
しかし、現在ではどの階層であっても、床面積に応じて税が加算されていますが、今後、地方税法を改正し、高層階になるほど固定資産税が高くなるようにする方針だということです。
固定資産税は毎年支払わなくてはいけないもの、長期的に考えると、2階(低層階)と高層階の固定資産税は大きく異なってくるはずです。
同じ面積なのに、階層が違うだけで、税率が違ってくるとなると、やはり私は住みやすさ、そして、コスパの良さという点でも2階が良いと思っています。
マンション2階のデメリット
2階のメリットを沢山ご紹介しましたが、デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
いくつかご紹介します。
①防犯面が不安
2階(低層階)で一番気になるのがやはり防犯面ではないでしょうか。
これについてはやはり高層階より、盗難被害が多く出ているのは事実です。その為、2階の防犯面では不安が残りますね。
そこで、2階の場合は、防犯対策をしっかりしておくことが大切です。
また、駐輪場の屋根や塀などがすぐ近くにある部屋の場合はなるべく避けた方が良いでしょう。屋根や塀などを足場にして2階のベランダに侵入されるケースが多いからです。
②虫が入りやすい
高層階でも飛んでくる虫はいますが、やはり2階に比べると断然少ないです。
蚊やゴキブリは2階であれば普通に飛んできます。
以前、マンションの13階に住んでいた時、家の玄関の目の前には鳥はよく飛んできていましたが、虫は殆どいませんでした。
しかし、2階のエレベーターの前には蚊はもちろん、蛾やカナブン、またカマキリなど色んな虫がいました。
虫が苦手な人にとって、やはり虫がすぐに入ってきやすい環境という点はデメリットになるでしょう。
③人目が気になる&外の音が伝わりやすい
2階は外からよく見えるので目立ちます。
もちろん、洗濯物や、カーテンが空いている場合、室内も見えてしまうわけです。
高層階だと人は見上げないと見えないので、当然見られる率は下がりますね。
2階は人目が気になります。
また、道路や駐車場に面していると、外の音が聞こえてくるメリットもあります。
④日当たりが悪い
これはマンションの立地条件によって大きく変わってきます。
入居当初は日当たり抜群の2階の部屋であっても、入居後に大きな建物が隣に建って、突然日が当たらなくなってしまったというケースを良く聞きます。
マンションの2階の購入を検討している場合、周りにどんな建物が建つのか(何もない場合)あらかじめ知っておくことが大切かもしれません。
⑤眺めが良くない
2階なので眺めは高層階に比べて良くありません。
高層階だと遠くの方を見渡せるので、ラッキーだったら、花火が自宅のベランダから見える場合があります。
「外を眺めながらワインを楽しみたい!」なんて方には高層階が良いかもしれませんが、実際、生活するとなると外なんてなかなか眺めることはありませんけどね・・・
2階は湿気がすごい?
①マンションは湿気がすごいと言われている理由
マンションやアパートは一戸建てより湿気がこもりやすいと言われています。
それは、マンションやアパートが戸建よりも風の通り道が少ない場合が多いからです。
また、鉄筋コンクリートでできている物件が殆どですが、コンクリートに含まれている水分は約10年掛けて外に放出されると言われています。
その為、風通りが悪いという事に加え、コンクリートから徐々に放出される水分により、部屋の湿度は上がってしまいがちです。
また、高層階に加え、2階(低層階)は隣に建物が隣接しているという事で、更に風の通りが悪く、日当たりも悪くなってしまいますよね。
それが、高層階より湿度が高くなってしまい、結果カビが生える原因となってしまうのです。
②湿気によるカビを防ぐには
湿気によるカビを防ぐには、まず湿気を部屋に溜め込まないようにすることが第一条件です。
マンションやアパートは戸建に比べるとどうしても窓の数が少ないですよね。
すると、風の通りが悪くなり、どうしても部屋の中の湿度が上がってしまうわけです。
窓の数は増やすことができないので、窓が少ない部屋の場合は、換気扇をずっと回したり、エアコンや除湿機で除湿をしてあげましょう。
扇風機を回してあげるのも空気の循環を促すという意味で、カビ防止効果があります。
また、カビが生えにくくするために、菌の餌となるホコリや汚れなどを溜め込まないようにし、こまめな掃除を心掛けるようにしましょう。
まとめ
今回はマンション2階のメリットとデメリットをご紹介しました。簡単にまとめると以下の通りです。
・2階のメリットは、エレベーター待ちでイライラしなくても良い、忘れ物があってもすぐに取りに行ける、ゴミ出しがラク、下の住人に気遣いしなくても良い、非常時にすぐに避難することができる、体への負担が少ない、高層階より安い、などがある。
・デメリットは、防犯面が不安、虫が入りやすい、人目が気になる、日当たりが悪い、眺めが良くない、などがある。
・マンションやアパートはその構造上、どうしても戸建よりも湿気が溜まりやすく、それゆえ、カビも生えやすい環境にある。
マンションの2階は防犯面など心配な点もありますが、高層階であっても逆に油断してしまい泥棒に入られやすいのかもしれません。
小さなお子さんやペットがいるご家庭などは、個人的に断然2階(特に1階が駐車場の物件)をお勧めします。
私は眺めが抜群の13階に住んでいましたが、結局、エレベーターの不便さ、子供の騒音問題などでストレスを感じ、戸建に引っ越すことにしました。
眺望やステータスを求めて上層階を選択しましたが、あの時2階を選んでいれば、私は戸建に引っ越す事もなかったと思います。
皆さんはこの記事を読まれて、どう思いましたか?
高層階が人気のマンションですが、長期的に考えると2階の住み心地は良く、お買い得だと思います。