長い足がたくさんあって、しかも異常なスピードで動くゲジゲジ。
ある意味、ゴキブリとは別種の怖さを感じる方も多いのではないでしょうか?
出来ればお会いしたくないゲジゲジですが、対策はあるのでしょうか?
ゲジゲジの特徴から侵入経路・侵入を防ぐ方法などご紹介いたします
目次
そもそもゲジゲジとは何者なの?
①ゲジゲジは通称
皆さんはこの漢字【蚰蜒】読めますか?
これで、ゲジと読みます。
そもそも、ゲジゲジは通称であり和名はゲジ(蚰蜒)。
学名はScutigeromorphaで英語ではhouse centipedeとなります。
②ゲジゲジの主な活動時期
ゲジゲジの活動時期は、3月~12月。
基本的には温暖な気候を好みます。
種別で言うとムカデの仲間となり、日本全土に生息しています。
また、日本に住むゲジゲジは2種類(ゲジとオオゲジ)おり、ゲジは体長2センチ~3センチに対して、オオゲジは4~8センチ程度になります。
オオゲジは日本でも主に四国や九州などのより温暖な地域に生息しています。
8センチのゲジゲジ、出来る事ならば家で遭遇したくない大きさですね。
③ゲジゲジが好むモノ
ゲジゲジは温暖な地域を好むと前述しましたが、気候面で言えば他にも湿度が高い所や暗い場所を好む傾向にあります。
また、肉食で他の昆虫を餌としています。
餌にする昆虫は様々で、ゴキブリ・蛾・シロアリ・クモなど・・・。
ジメジメした場所が好きなので、迷い込んできたゲジゲジとお風呂場で遭遇してしまうケースもあると思います。
トイレやお風呂場など、無防備な状態で彼らに会ってしまったらフリーズ必至ですね。
ゲジゲジがもたらす害
ゲジゲジは具体的にどのような害をもたらすのでしょうか?
結論から言うと、我々人間への直接的な害は「ありません」。
見た目がグロテスクな上に、ゴキブリ同様にものすごいスピードで駆け回る為に忌み嫌われているゲジゲジですが、ムカデと違い毒も持っておらず(厳密に言えば微量な毒の為無害)ゴキブリのように最近や寄生虫を運ぶわけでもないので我々には全くの無害な虫です。
しかし、残念ながら見た目と動きが気持ち悪い為に害虫の一種として認識されています。
ですから、害虫は害虫でもゲジゲジは「不快害虫」と呼ばれています。
ゲジゲジの侵入経路
さて、ゲジゲジが益虫であることは判りましたがやはり家でくつろいでいる時にお会いしたくはないですよね。
彼らはどのようにして家に侵入してくるのでしょうか?
答えは・・・【家のすき間】
古い家、新築、マンション、平屋etc・・・
家と一口に言えど多種多様ですが、どんな家でも外界と家を繋ぐ場所は存在します。
ゲジゲジはどんなにわずかなすき間であっても侵入してきます。
例えば、
たとえば
・ドアの下にあるわずかなすき間
・換気扇
・ちょっと風を入れようと開けていた窓。
・排気口や排水溝 などなど。
古い家だと侵入経路の特定は難しいかもしれませんが、新築やマンションなどすき間が少ない場合は侵入経路を特定できるかもしれませんね。
家に侵入してくる理由
そもそも、どうしてゲジゲジは家に侵入してくるのでしょうか?
侵入の目的や理由は様々です。
①迷い込んだだけ
ゲジゲジの習性として、暗所を好むと前述しました。
その性質からか、すき間=暗所という認識なのかすき間があると入り込んでしまう習性を持っています。
つまり、外をウロウロしていてあなたの家のドアに突き当たってしまい、すき間があったから入ってしまっただけ。という事も十分考えられます。
②餌を求めての侵入
家の中に蜘蛛やゴキブリがいる場合、それらを捕食する為に侵入してくるケースもあります。
この場合、餌となる害虫が家にいる可能性もありますのでゲジゲジへの対処をしても害虫は残ったまま・・・となってしまう事になってしまうかもしれませんので注意が必要ですね。
ゲジゲジの益虫としての活躍に期待をするか、害虫もとろも対処するか。
③暖かさに釣られて
夏場はあまりないかもしれませんが、寒くなってくると暖かい家の中に侵入してくる事もあります。
冬は越冬をするので秋口~冬に見かける場合は越冬の為に侵入したと考えてよさそうです。
④産卵の為?
家でゲジゲジを見てしまった場合、「もしかして住み着いて増えているのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。
安心してください。
ゲジゲジは家の中に産卵して増える事はほぼ無いと言えます。
と、いうのもゲジゲジは産卵した卵に土をかける習性がある為、基本的には家で増える事は考えにくいからです。
ほぼ無い、と言ったのは家の中に土や枯れ葉がある(?)場合は産卵の可能性を否定できない為です。
侵入の目的はこのように様々なパターンがあります。
しかし、侵入を許してしまった場合はどうすればいいのでしょうか?
実はゲジゲジは「益虫」
不快害虫と呼ばれているゲジゲジですが、実は我々にとって有益である益虫です。
何が有益なのでしょう?
益虫として一番の理由として挙げられるのは、害虫駆除をしてくれる点です。
彼らの食生活にゴキブリが含まれている為、我々にとって実害を引き起こす可能性のある本当の意味での「害虫」のゴキブリを捕食してくれるのは非常にありがたい事です。
ゴキブリも素早いですが、ゲジゲジはそのゴキブリを捕えてしまいます。
見た目もさることながら、ゴキブリを捕えてしまうスピードを持っているが為に不快害虫という不名誉な名称を与えられてしまったゲジゲジ。
少し可哀相な気もしますが、やはり怖いものは怖いですよね
屋内でゲジゲジを見かけた時の対処法
侵入しているゲジゲジの対処に有効な対処法をいくつかご紹介します。
①ゴキブリホイホイ
ゴキブリホイホイはゴキブリのみを捕まえるものに非ず。
餌となるゴキブリがかかっているゴキブリホイホイにゲジゲジがかかる事がある為、見かけたけど見失った!という場合にはゴキブリホイホイを仕掛けておくという方法があります。
②瞬間冷凍系の殺虫スプレー
寒さに弱い為、効果はテキメンです。
直接対峙してしまった際の主力武器として1本常備しておくといいかもしれませんね。
もちろん、通常のゴキブリ用殺虫剤でも効果はありますが部屋を汚す事や健康被害を考えると冷凍系スプレーに軍配があがるかもしれません。
③燻煙剤を使用する
最近では、煙タイプのものから水蒸気タイプのものまで様々あります。
燻煙剤の利点は、屋内にいる他の害虫も含めて対処が出来る点です。
しかし、効果があるのは主に【屋内】です。
床下などにゲジゲジがいる場合には薬効が届かない事が多いようです。
※注意したい点として、床下で燻煙剤を使用する事で煙にまかれた虫たちが逆に屋内へと逃げ込むケースもあるようです。
④ホウキなどで屋外へリリース
虫を触りたくない!不殺を掲げている!益虫としての恩恵に与りたい!
そんな方は、玄関や窓を開けてほうきで優しく外界へとお帰り頂きましょう。
家への侵入を防ぐ方法
侵入してしまったゲジゲジを対処した後は、今後侵入してこないようにしたいものですよね。
では、家への侵入を防ぐにはどのような対処法があるのでしょうか?
①すき間を塞ぐ
シンプルですが、やはり侵入経路が特定できる場合はこれが効果的です。
水回りなどはジメジメしているのでゲジゲジが好みます。
こまめに清掃をする事で、排水性能を維持しておきましょう。
蓋が出来るタイプであれば、ゲジゲジが通れないように蓋をするのも効果的です。
外壁やちょっとしたすき間などが目視できている場合は、コーキング剤などを使用してすき間を埋めておけば侵入を防ぐ事ができます。
②散布タイプの殺虫剤を使用する
家の外周を囲むように散布するタイプの殺虫剤も効果的です。
散布する事で、地面を這うタイプの虫から家を守る事ができます。
③掃除をする、日当たりや風通しに気を使う
ここで言う掃除は、屋内に限った話ではありません。
庭やガレージ、物置などにブルーシートを被せたままのゴミやタイヤはありませんか?
ジメジメした暗所を好むゲジゲジにとっては、そういった場所があると住み着いているかもしれません。
屋内に侵入してきたゲジゲジのすみかは庭でした、という事にならない為にも家周辺の清掃をする事も効果的な対処法の一つです。
落ち葉が溜まっている、雨ざらしになっているビニールなども撤去してしまいましょう。
屋内もなるべく日当たりや風当りを意識して、ゲジゲジにとって居心地の悪い環境にする事も大事な対処法の一つと言えるでしょう。
まとめ
・ゲジゲジは益虫。ゴキブリを捕食してくれる
・ジメジメした暗所を好み、寒さに弱い
・住み着いて産卵して増殖する可能性は極めて低い
・小さなすき間でも侵入してくる
・殺虫剤や冷凍スプレー、ゴキブリホイホイなどでも対処可能
・すき間を埋めて、湿度管理や住み着かない環境づくりが大事
ゲジゲジは益虫と理解しても、家の中を自由に闊歩されては困ってしまいます。
幸い、実害を及ぼす事はありませんので遭遇してしまった際は慌てずに対処しましょう。
侵入を防ぐ対処法を実践する事で、ゲジゲジだけに留まらず他の害虫も防ぐ事が期待できますので、ゲジゲジに悩んでいる方は是非とも実践してみてはいかがでしょうか?