帰省の際に、現在住んでいる場所のワインを持っていきたい!という場合や、旅行のお土産として「その土地のワインを持って帰りたい!」といった経験をした方は多いのではないでしょうか?
しかし飛行機に乗る際は様々な制限もありますので・・・
「ワインなどのお酒は引火性があるけれど、持ち込み可能なの?」
「持ち込めるアルコール度数に制限はあるの?」
「量の制限は?」
「持ち込む際の梱包のルールなどもあるの?」
など、悩むポイントがたくさんあります。
そこで今回はたまにしか乗らない方も多いであろう、飛行機でのワインの機内持ち込みルールについて徹底解説していきます。
目次
ワインは飛行機内に持ち込める?【国内線】
航空法では、爆発の恐れのあるもの、燃えやすいもの、他の物件を破損する恐れのあるものを「危険物」と位置付け、これらを輸送する場合には法律で定めるルールに従う必要があります。
このルールに従わなかった場合は50万円以下の罰金になりますし、飛行機の運航を妨げることで多くの方に多大な迷惑をかけてしまうことになりますので、ルールを把握しておくことが大切ですね。
アルコール飲料に関しては、「危険物であっても航空機内への持ち込みまたは預かることができるもの」と位置付けられています。
しかし全てのアルコール飲料が持ち込み可能なわけではなく、アルコール度数によって取り扱いが異なります。
- アルコール度数24%以下は機内持ち込み・お預けともに○
- アルコール度数70%以下は機内持ち込み・お預けともにお一人様5リットルまで○
- アルコール度数70%を超えるものは機内持ち込み・お預けともに×
ちなみに、持ち込む際は安全性の観点から、小売販売されている容器に収納されている状態であることが条件となっており、瓶に入ったお酒は壊れやすいため、機内に持ち込むことを推奨されています。
ワインは機内に持ち込める?【国際線】
国際線の場合は、安全面での観点から国内線よりもさらにルールが増えます。
また、旅行先の国によっても持ち出し・持ち込みのルールが異なりますので、より配慮する必要があります。
ここからはワインを日本→海外へ持ち出す場合や、持ち込む・持ち出す国による規定の違いについてお伝えしていきます。
⑴日本から海外へ持ち出す場合
機内持ち込みの場合
国内の各航空会社の国際線では、テロ対策のために機内への持ち込みはあらゆる液体全て100ml(100g)以下の容器のみとしています。
さらに商品名・メーカー・製造年月日がわかるラベルが貼ってあり、かつそれらを1L以下のジッパー付きの透明プラスチック製の袋にパッケージングすることが必要です。
(袋の大きさの目安としては、縦横の辺の合計が40cm以内)
そしてパッケージングした袋は一人一袋までと、国内線と比較すると厳しい制限をかけています。
もう一点、機内に持ち込んだお酒は飲酒することも禁止です。
ですから、「機内でもお酒を楽しみたい!」という場合は機内で提供されているアルコールを楽しんでくださいね。
購入したお酒は目的地でのお楽しみとしてとっておきましょう。
お預け手荷物の場合
日本からお預け荷物として預ける場合は、アルコール度数が70%以下であれば、100mlを超える量でも大丈夫です。
⑵各国のワインの持ち出し・持ち込み制限
国によって、アルコール飲料の持ち出しや持ち込みのルールは異なります。
ここでは、主要な国のルールについてお伝えしていきます。
アメリカ
1リットル以下の容器に入ったアルコール飲料であれば持ち込み・持ち出しともに○。
ただし、21歳以上であることを証明する必要があります。
カナダ
ワインは1.5リットル持ち込み・持ち出し可能ですが、他の飲料では基準が異なっています。
例えば蒸留酒は1.14リットル、ビールは8.5リットルで、缶または瓶は24本まで可能となっています。
また、18〜19歳以上であることを証明する必要がある州もありますので、お気をつけてくださいね。
中南米
3リットル以下の容器に入ったアルコール飲料であれば持ち込み・持ち出しともに可能です。
また、中南米は19歳以上であることを証明する必要があります。
ヨーロッパ
1リットル以下の容器分のアルコール飲料が持ち込み・持ち出し可能です。
中国
1.5リットル以下の容器で2本まで持ち込み・持ち出し可能です。
韓国
1リットル以下の容器に入ったアルコール飲料の持ち込み・持ち出しが可能です。
オーストラリア
2.25リットル以下の容器入ったアルコール飲料であれば持ち込み・持ち出し可能で、18歳以上であることの証明が必要になります。
アラブ首長国連邦など、イスラム教徒の多い中東
4リットル以下の容器に入ったアルコール飲料や、缶ビールであれば24本まで持ち込みできますが、ラマダンの期間中は持ち込み禁止となりますので、日程に関して事前の確認が必要になります。
Check!!【ラマダンとは?】
上記の国々のほか、現在は東アジア、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランド、インドネシア、ブラジル、シンガポール、マレーシア、ドバイ、インド、フィリピン、香港、タイ、ロシアなどが液体物の持ち込み制限のある国となっています。
ワインを飛行機に持ち込む場合の注意点
空港の免税店などで購入したワインなどは機内持ち込みができます(100mlを超えても○)。
しかし、国外での乗り継ぎがある場合は、乗り継ぎ先の国のルールが適用となりますので、行き先のルールを確認しておきましょう!
【例】
アメリカの場合:免税店で購入したものでもジッパー付きのプラスチック製袋に収納しなければならない。
EU圏の場合:しっかりパッケージングされ、購入した空港名が記載されたレシートが必要。
・・・などの異なったルール設定がありますので、渡航前にしっかりとチェックしておく必要があります。
まとめ
まとめ
✔ ワインの飛行機への持ち込みについては、国内線ならアルコール度数24%以下は機内持ち込み・お預けともに可能だが、アルコール度数70%以下は機内持ち込み・お預けともにお一人様5リットルまでの制限がつき、アルコール度数70%を超えるものは機内持ち込み・お預けともに不可となる。
✔ 国際線では、機内への持ち込みはあらゆる液体全て100ml(100g)以下の容器のみとし、さらにワインの情報を記載したラベルを貼り、それらを1L以下のジッパー付きの透明プラスチック製の袋に入れておく必要がある(一人一袋まで)。
✔ 国際線でのお預け手荷物の場合であれば、アルコール度数が70%以下であれば、100mlを超える量でも大丈夫。
✔ 諸外国ではワインなどのアルコール飲料の持ち込み・持ち出しともにルールが異なっているので、渡航先の国のルールを事前に把握しておく必要がある。