夏場のお弁当はおかずが傷まないか心配ですね。
そこで、ほとんどの方は保冷剤をバッグに入れてお弁当を持ち歩いていると思います。
しかし、お昼にいざお弁当を食べようと思ったら、保冷剤の水滴でお弁当やバッグの中が濡れていたという経験はありませんか?
保冷剤は欠かせない物ですが、水滴でバッグの中身まで濡れてしまうのは絶対に避けたいものですよね。
そこで、保冷剤の良い結露対策はあるのでしょうか?
今回は、お弁当が濡れないようにするおすすめの水滴防止対策などについてご紹介します。
目次
保冷剤は本当に必要なのか?
そもそも本当にお弁当に保冷剤を入れる事でお弁当の傷みや食中毒を防ぐことができるのでしょうか?
お弁当が痛む原因のほとんどは「細菌性」
食中毒と言っても、その原因は細菌やウイルス、自然毒など様々あります。
しかし、お弁当が痛む原因のほとんどは「細菌性」であると言われています。
細菌が最も繁殖する温度は30℃~40℃であり、短時間で何千倍にも増殖するという実験結果も出ています。
このように細菌の繁殖力は強力である為、食中毒を防ぐにはまずこの細菌の繁殖をいかにして抑えるかという事が鍵になります。
と言う事は、やはり細菌が最も繁殖しやすい温度を避ける為、冷やすことが大切なのです。
つまり、保冷剤は細菌の繁殖防止に効果的であり、必要だという事が言えます。
以上の事を踏まえると、夏場だけではなく、春先から保冷剤は入れた方が良さそうですね。
保冷剤から水滴が出るのはどうしてか?
保冷剤から水滴が出る仕組みは「温度差」に関係しています。
コップの中に冷たい飲み物を入れると結露ができますが、保冷剤の水滴はそれと同じ仕組みなのです。
空気には水分が含まれているのですが、空気中の水分は温度が高い方が多く含まれています。
夏は高温多湿で、冬は空気が乾燥しているのはこの為です。
さて、話をコップに付く水滴に戻しましょう。
冷たい飲み物をコップに注ぐと、コップの外側の空気が冷やされます。温度が下がると、空気は水分を含んでいられなくなってしまいます。
そこで、空気中に含まれていた水分がコップの外側に付き、これが水滴の原因となります。
お弁当に付けた保冷剤の場合、お弁当の温かさと保冷剤の冷たさの温度差が水滴の原因となるのです。
保冷剤の結露・水滴防止対策
では早速、保冷剤の結露や水滴防止対策をご紹介します!
①お弁当は完成したら良く冷ましてから蓋をする
お弁当が完成してまだアツアツのうちに蓋をして保冷剤と共にバッグに入れてしまうと、お弁当と保冷剤の温度差がとても開いてしまいますね。
すると、水滴がとても出やすい状況になってしまいます。
これでは、お弁当どころかバッグ内も濡れてしまうかも・・・。
お弁当はしっかりと冷ましてから蓋をしましょう。
②表面が不織布の保冷剤を使う
同じ保冷剤でも実は水滴が付きやすいタイプとそうでないタイプがあります。
ケーキ屋さんで付いてくる保冷剤の多くがこの不織布の保冷剤でこれだと吸水してくれるので、水滴が付きにくくおすすめです。
ちなみに、不織布の保冷剤とは表面がざらざらしている物でベタつきもしません。
③保冷剤をキッチンペーパーやタオルに包む
何が何でもお弁当の水滴を避けたいと言う方は、保冷剤をキッチンペーパーで包む方法もおすすめです。
保冷剤から水滴が出たとしてもキッチンペーパーが水滴を吸収してくれるのでお弁当やバッグの中身が濡れてしまうことはありません。
この場合、薄手のキッチンペーパーであれば、何枚か重ねて保冷剤を包んだ方が安心です。
ハンドタオルなどで包むのも良いです。
④密閉しやすい保冷バッグを使う
よく、保冷バッグに保冷剤とお弁当を入れているにも関わらず、お昼には保冷剤に水滴がついてビショビショだという問題が起きます。
この場合、ずばり、保冷バッグの性能がそもそも悪い、または落ちているという事が原因だと考えられます。
お弁当を冷ましてから入れていたとしても、保冷バッグの性能が良くないと水滴は発生します。
そこで、おすすめの保冷バッグはしっかりと密閉できるタイプの物です。
保冷バッグがしっかり密閉できないどころか、デザイン的に隙間があるタイプだと外気と保冷剤の温度差が発生してしまうことで水滴が出ます。
保冷バッグは色んなデザインの物がたくさんありますが、意外と隙間が空いている物が多いです。
しっかりと密閉でき、外気をシャットアウトできるタイプの保冷バッグを選びましょう。
保冷剤はお弁当の上に置くのが良い
次は、最も効率的な保冷剤の置き場所についてです。
保冷バッグにポケットが付いているタイプの物であれば、保冷剤はそこに入れて構わないと思います。
しかし、ポケットがないタイプの物であれば、保冷剤はお弁当箱の上に乗せるのが最も効率が良いです。
それは、冷気が下へ下へと流れる為です。
冬に暖房を付けても、足元は寒いのに、顔はほてるという経験はありませんか?
これは、まさに冷気が下へ流れ、とどまっているからなのですね。
100均でも保冷剤入れとお弁当バンドが一体化している物がありますので、そういった物を使うのもおすすめです。
保冷剤の持続時間
いくら密閉した保冷バッグに保冷剤を入れていたとしても、すぐに冷たくなくなって効果が期待できない場合があります。
そこで、保冷バッグに入れた状態の保冷剤はどのくらい効果が続くのかご紹介します。
保冷剤の持続時間
・大(200g)→約5時間
・中(90g)→約3時間
・小(30g)→約1時間半
上記はあくまでケーキの場合の目安なので、お弁当だともう少し長いと思いますが、参考にしてみてください。
お弁当を何時に作るかによって、入れるべき保冷剤の大きさも変わってくると思うので、作ってから食べる時間を逆算して保冷剤を入れる必要があるかもしれませんね。
保冷剤の効果を長持ちさせる方法
効果を長持ちさせる方法
・保冷バッグは食べるまで開けない
・保冷バッグを直射日光に当てない
・保冷バッグはあらかじめ冷蔵庫などで十分冷やしておく
以上の事を心掛けるだけで、保冷効果がだいぶ長続きするようです。
時間がない時のお弁当の冷まし方
保冷剤の水滴を防ぐ為にはお弁当は十分に冷ましてから入れるというのが大切とご紹介しましたが、朝の忙しい時間、しっかりとお弁当を冷ますことができない場合もありますよね。
そんな時間がない忙しい朝に便利なお弁当を早く冷ますコツをご紹介したいと思います。
①ごはんを冷ます方法
温かいままごはんをお弁当箱に入れたら、保冷剤やアイスノンで冷やすと早く冷めます。
その場合、保冷剤はお弁当箱の上に乗せてください。
この時、お弁当内の水滴防止の為にもお弁当箱の蓋は軽くずらしておくことが大切です。
②おかずを冷ます方法
出来立てのおかずはラップを敷いた金属トレーに乗せます。
そして、金属トレーの下には保冷剤やアイスノン、氷などを置いておくと金属トレーがすぐに冷やされ、おかずが冷めるのが早いです。
冬だとお弁当はすぐに冷めてしまいますので、ごはんやおかずの粗熱を取る程度で大丈夫です。
しかし、夏場だとお弁当に手をかざしても温かさを感じない位にしっかりと冷ました方が水滴や食中毒予防には良いです。
また、水滴がおかずに付いてしまうと最近繁殖の原因になってしまいますので、お弁当箱の蓋などに付いた水滴は必ず拭き取るようにしましょう。
保冷剤以外で保冷効果があるもの
①冷凍食品を入れる
保冷剤を入れるのが一番効果的なのですが、保冷剤がない場合には冷凍食品をお弁当に入れると良いです。
最近は、揚げ物であってもいちいち油で揚げ直したり、温めたりしなくてもお弁当に凍ったまま入れて自然解凍でOKという冷凍食品がたくさん売られています。
これを大いに利用しましょう。
②冷凍したカップゼリーやフルーツを入れる
お子さんのお弁当を作られる時はデザートにゼリーやフルーツを持たせる方も多いと思います。
やはり保冷剤より効果は劣りますが、ゼリーやフルーツをあらかじめ冷凍しておけばお弁当を冷やすことができます。
子供も喜ぶし、一石二鳥です。
まとめ
・お弁当の保冷剤はやはり食中毒予防の為にも必要
・水滴はお弁当と保冷剤の温度差によるもの
・お弁当はしっかり冷ましてから入れること
・保冷剤は不織布のタイプが良い
・保冷剤を使う際はキッチンペーパーやタオルで巻いておくと水滴を吸収する
・しっかりと密閉できる保冷バッグを使う
・保冷剤はお弁当の上に置く
・保冷バッグはあらかじめ冷やし、直射日光が当たらない場所に置き、食べる直前までバッグは開けない方が良い
・保冷剤以外にも自然解凍OKの冷凍食品や冷凍したゼリーやフルーツを入れると良い
保冷剤でお弁当が濡れないようにし、食中毒を防止する方法をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
ちょっとした事に気を付けるだけで保冷剤の効果を高めたり、水滴を防いだりしてくれることができるようです。
是非、次回からお試しいただき安心して美味しくお弁当をいただきましょう!