久し振りのお出かけ、たまにはオシャレを楽しみたい!そういえば、お気に入りのシルバーアクセも久し振りに着けようかな。いざ、取り出してみると変色していた!!
こんな経験はありませんか?
今回は、変色してしまったシルバーの手入れ方法についてご紹介します。
お出かけ前のガッカリも、この方法でしっかり輝きを取り戻して晴れやかな気分で出発したいものです。
目次
綺麗にする前の注意点
変色を戻す方法・・の前に、綺麗にしようとしているシルバー製品をよく見て下さい。
大事な確認事項があるので注意が必要です。
確認事項とは、貴方のアクセサリーには宝石や天然石などがついているかどうかについてです。
シルバーチェーンやシルバーシングなど、シルバーだけで出来ているアクセサリーと、宝石や天然石やガラス、ビーズなどといったシルバー以外の材質があしらわれているアクセサリーなのかをチェックしましょう。
純粋なシルバーアクセサリーでは無い場合、推奨されない方法があるからです。
変色したシルバーを元に戻す方法
それでは、本題の変色してしまったシルバーを綺麗に戻す方法を紹介していきます。
前述したように、純粋なシルバーアクセサリーか否かでおすすめの方法が変わりますので、まずは純粋なシルバーアクセサリーを綺麗に戻す方法を紹介していきます。
①まずは定番「銀磨きクロス」
これは定番ですね。最近は100円均一のお店にも陳列されています。
クロスで磨けば綺麗になりますが、注意点もあります。そもそも、なぜ銀磨きクロスで黒ずみが綺麗になるのかというと「表面を薄く削っている」からなんです。
つまり、綺麗になるからと一生懸命こすればこするほど大事なアクセサリーの表面を傷つけている事に繋がります。
細かい傷が増えると、黒ずみやすくなるというデメリットもありますので磨きすぎには注意しましょう。
この方法はシルバーアクセサリー全般に使用できます。ただし、宝石などの装飾品部分はこすらないように気を付けましょう。
②歯磨き粉や重曹で代用
黒ずみが気になった時に都合よく銀磨きクロスがあるとは限りません。
そこで、銀磨きクロスが手元に無い時は家にあるもので代用して磨く方法があります。代用に使えるのは重曹や歯磨き粉。
重曹はこの手のライフハックではよく出てきますが、台所に常備していない人も少なくないかもしれません。
そこで、万人におすすめできる代用品は歯磨き粉です。重曹にしろ、歯磨き粉にしろ、要は「研磨剤」としての機能を求めているわけです。
銀磨きクロス同様、磨き過ぎには注意が必要です。理由も全く同じで、表面を研磨して輝きを取り戻しているので細かい傷がつくからです。
この方法も全般に使用できる方法ですが、やはり宝石などシルバー以外に付かないように磨かないように気を付ける必要性があります。
③シルバーポリッシュやシルバークリーナー
コストを考えないのであれば、専用のクリーナーを使用するのも良いでしょう。
上記2つの方法は、「表面を削る」のですが専用クリーナーには研磨剤不使用のタイプもあるので、傷を付けたくない場合はおすすめです。
楽器などの手入れで愛用する人も多いですね。
④塩
家にあるもので簡単に出来る上に研磨のようにアクセサリー表面に傷を付けることなく綺麗に出来ます。注意点として熱湯を使用する事から、宝飾がついたアクセサリーには適さないという点が挙げられます。
宝石やガラス、ビーズなどの部品がどれほどの耐熱性を備えているかにもよりますが、シルバー以外の材料を使用しているアクセサリーにこの方法は試さない事をおすすめします。
それでは、具体的な方法です。
【用意する物】
・アクセサリーが入る鍋
・アルミ箔
・塩
汚れ
手順
1.鍋の底にアルミ箔を敷きます。
2.1の上に塩を入れ熱湯を注ぎます。(水:塩=5:1が目安)
3.2にシルバーアクセサリーを投入します。
4.20~30秒程待って取り出します。(火傷に注意)
5.水で流して塩分を洗い流します。
家にある材料で出来る方法な上に、表面に傷をつけることなく黒ずみ対策が出来る方法です。
再度注意したいのは、熱湯を使う為火傷に気を付けて欲しい点とシルバー以外の宝飾をあしらったものにはこの方法を使わないという点です。
シルバー以外の宝飾は熱に弱い物質が使われている可能性もあるので、熱湯に入れた時に思わぬ形で不具合が起きる可能性や、最悪の場合破損も考えられますのでご注意下さい。
黒ずみの正体とは?
変色、と聞くと真っ先に思いつくのはリンゴやバナナなどを剥いてちょっと置いただけで起きる変色を思い浮かべないでしょうか?
実は、果物などが変色する理由とシルバーアクセサリーが変色する理由は全く異なります
果物などが変色する理由は「酸化」、10円玉が黒くなるのも同じく「酸化」が原因です。一方、シルバーアクセサリーが変色する理由は酸化ではありません。
その理由とは「硫化」です。化学的に言えば、どちらも化学反応を起こしている訳ですが反応成分が異なるのです。
硫化は、銀が空気中の硫化水素などの硫黄成分と反応して硫化銀と変化する事です。硫化銀=黒ずんだ銀ということですね。
シルバーアクセサリーを付けたまま温泉に入ると真っ黒になる、と聞いたことは無いでしょうか?あれはまさに、温泉に多量に含まれる硫黄と反応するから起こる現象なんです。
先ほどご紹介した湿式クリーニング法は、まさに化学反応式を応用した方法となります。硫化した銀をイオン化傾向の作用を利用して綺麗にしています。
銀から硫黄を奪い、硫化アルミニウムへ→加水分解されて水酸化アルミニウムと硫化水素になる、というメカニズムです。
何やら難しい話ですが、要は黒ずみの原因に対して化学的に分解してあげれば表面を傷つける事無くシルバーアクセサリーは輝きを取り戻す、ということですね。
黒ずみ対策に適した保管方法
せっかく綺麗にしたシルバーアクセサリー。
どうせならメンテナンスフリーでその輝きを維持したいものですよね。何か特別な保管方法はないのでしょうか?
実しやかに、ナイロン袋に入れると良いとかラップに包んで保管が良いなどと言われています。
しかし・・残念なお知らせになりますが、黒ずみを防ぐ効果的な保管方法は一般的な方法では難しいのが事実です。理由は、まさに硫黄化が原因ということになります。
酸化が原因の場合、ラップやナイロン袋に入れて保管する方法はある程度の効果が期待できます。空気に極力触れないようにすれば良いわけです。
ところが、銀の黒ずみは「硫化」が原因です。
ナイロン袋に入れても、実は空気中に存在する硫化ガスは通してしまうので意味をなしません。
ラップに関しては、その素材が問題。ラップのほとんどは塩化ビニデリンが使われているのですが、この塩素が大問題。
硫化とは全く異なる化学反応で塩化銀被膜が生成されてしまいます。
この塩化銀被膜による黒ずみは非常に硬く取りづらいので、ラップに包む保管も避けた方が良いでしょう。
保管方法とは異なりますが、面倒でもこまめに拭く事が一番の対応策です。硫化が進む前に、銀に付着した成分を取り去る事で綺麗な状態を維持する事が出来ます。
まとめ
・銀磨きなど乾式クリーニングは対象を選ばない。
・銀以外の素材が使用されている時は注意が必要。
・湿式クリーニングはシルバーオンリーで。
・黒ずみの正体は硫化 温泉注意。
・こまめなメンテナンスが黒ずみ対策につながる。
いかがでしたでしょうか?
お気に入りのアクセサリーでも、仕事などで身に着ける機会が減ってしまうと黒ずみがちです。
しばらく使っていないアクセサリーを取り出して、一斉に綺麗にしてあげてみてはいかがでしょうか?