【みかんのカビの毒性】食べたけど大丈夫!?カビの原因・種類・カビない防止方法!

 

こたつに入るとなぜかみかんが無性に食べたくなるものですよね。

 

さて、みかんは日本人には大変馴染みの深い果物ですが、大量にストックしていたらいつの間にかカビてしまっていたという方は多いと思います。

 

そんなみかんのカビに今回は焦点を当ててみます。

 

みかんのカビには毒性があるのか?カビの生えたみかんを食べたけど大丈夫か?という疑問からみかんに生えるカビの原因や種類、またカビを生えさせない方法などを一挙にご紹介いたします。

 

目次

みかんに生えるカビについて

 

 

みかんに生えるカビは主に青カビの仲間である「ペニシリウム・イタリカム」または「ペニシリウム・ディジタータム」という名前のカビで柑橘類に多く生えやすいものです。

 

柑橘類には、プロリンと呼ばれるアミノ酸が含まれています。

 

このプロリンにはアミノ酸が含まれており、人にとっては健康に非常に良い物質です。しかし、同時にカビの発芽を促す物質でもあります。

 

その為、低温で、しかも乾燥した場所に置いていてもカビが生えやすいのです。

 

みかんのカビの毒性

 

 

カビの種類は実に8万種類以上存在すると言われています。

 

みかんに生えるカビの多くは青カビです。

 

青カビには無害なものと有害なものがあり、無害な青カビと言えば、ブルーチーズに使われている青カビがわかりやすいでしょう。

 

一方、有害な青カビはマイコトキシンという毒を作り、比較的毒性が強く、発がん性があるとも言われています。

 

しかし、みかんに生える青カビのほとんどが人体には無害な物なので、多少食べても特に問題はないでしょう。

 

ただ、体調を崩し免疫力が下がっている場合、爪、耳、肺、尿路においてペニシリウムという感染症を起こした実例がありますのでやはり注意は必要です。

 

また、青カビに限らず、カビはその胞子を吸い込むことでアレルギー反応を起こすことで知られていますので、注意しましょう。

 

カビの生えたみかんを食べても大丈夫か?

 

 

みかんに生えたカビが青カビの場合、ほとんど健康な人の人体には問題はありません。

 

カビの菌はたいてい胃酸によって死滅します。

 

しかし、一見、青カビのように見えるみかんのカビでも、他の種類のカビも生えている可能性があります。

 

また、体調を崩していたりして免疫が低下している場合、特にカビの生えた物を食べてしまうことで中毒症状を起こしてしまうことがあります。

 

カビの中毒症状は300種類以上あるといわれており、下痢や食中毒・幻覚症状・最悪の場合は死に至ってしまうケースもあります。

 

カビの生えたみかんを食べた後、明らかにおかしな症状が現れた場合は病院で診てもらってください。

 

みかんにカビが生える原因

 

 

本来、みかんにはカビが生えにくいようです。

 

しかし、実際、みかんに青カビが生えているのを見た事のある方は沢山いると思います。それはなぜなのか見てゆきましょう。

 

①カビが生えやすい環境にある為

カビが生えやすい環境は、温度が20℃~30℃、湿度70~80%に加え、酸素や栄養源がある事が条件です。

 

みかんにカビが生えるのは、この条件に当てはまるからでしょう。

 

特に箱に沢山入っていたり、ビニール袋に入っていたりする場合にカビが生えやすくなります。

 

②圧迫されたみかんが潰れる事が原因

箱に入ったみかんの場合、上に積み重なっているみかんの重みで一番下のみかんが圧迫され、徐々にみかんの果汁が表皮を通って外に出てきます。

 

そして、果汁に酸素が触れることで果汁がカビの栄養素となります。

 

また、箱の中はみかんがぎっしり詰まっている状態であれば、湿度が高くなりやすく、箱の中と言う事で温度も高くなりがちです。

 

更に、みかんに含まれるプロリンの影響でカビが生えやすくなってしまうのです。

 

③傷がついたみかんが原因

傷がついたみかんはその傷の部分から果汁が出てしまいます。それが原因でカビが繁殖してしまうのです。

 

みかんにカビを生えにくくする方法

 

 

みかんにカビを生えにくくする予防法はやはり、カビが生えやすくなる環境を避ける事です。

 

その為にはまず・・・

 

・傷が付いているみかんから先に食べるようにする。

→傷ついているみかんはカビが生えやすいからです。

 

・傷がついているみかんは他のみかんと別のところで保存する。

→傷が付いているみかんはカビが生えやすく、一度カビが生えると近くの健康な果実にまで侵食する為です。

 

・箱に入っているみかんの場合、箱の底の部分から先に食べるようにする。

→みかんを箱などに重ねて入れている場合、一番下のみかんが重みで圧迫されて先に傷みやすい為です。

 

・箱に入っているみかんは小分けにして保存する。

→箱はどうしても風通しが悪く、温度や湿度が高くなりがちでカビが生えやすい環境になる為です。

 

  • ヘタを下にするような形で保存する。

→ヘタは硬いのでみかんを傷つけてしまう可能性がある為です。

 

  • みかん同士があまりくっつかないように離して保存する。

→くっついて保存すると湿気が溜まりやすくなってしまう為です。

 

  • ビニールから出して保存する。

→ビニールは湿気がこもりやすい為です。

 

・みかんの箱は天日干しする

→みかんが大量に入れた箱は湿気が溜まりやすいので、天日干しすることで乾燥させる為です。

 

・新聞紙を敷いた上にみかんを置いて保存する

→みかんを重ねて保存する場合、みかんとみかんの間に新聞紙を敷くことで、隙間を

作り湿気が溜まらないようにし、更に新聞紙が湿気を吸い取ってくれる為です。

 

以上の事を心掛けるだけで、だいぶカビを生やさずにみかんを保存しておくことができると思います。

 

是非お試しください。

 

カビは伝染する

 

 

カビがびっしり生えてしまったみかんは恐らく多くの方が食べることなく処分していると思います。

 

みかんにカビの胞子が付着すると、菌糸を伸ばしてみかんの細胞内にまで入り込み、養分を吸収し更に大きく成長していきます。

 

そして、みかんのカビは近くにあるみかんにも伝染してゆきます。

 

見た目が綺麗なみかんでも近くにカビの生えたみかんがあれば既にカビの菌糸に侵されている可能性が高いです。

 

そのため、カビの生えた部分だけを除き、綺麗な部分は食べるという事はやめた方が良いです。

 

また、カビの生えたみかんのすぐ近くの一見綺麗なみかんでも注意しましょう。

 

まとめ

・みかんに生える主なカビは「ペニシリウム・イタリカム」または「ペニシリウム・ディジタータム」という名前のカビで柑橘類に多く生えやすいものである。

・みかんにカビが生えやすい原因はその保存環境が大きく関係している。.特に、箱やビニールなどに入れた状態で保存していると、温度、湿度、酸素、栄養素(果汁)のカビが生えやすい条件が揃ってしまう為、カビが生えてします。

・多少カビの生えたみかんを食べたとしても特に問題はない。ただし、体調不良などで免疫力が低下している場合は中毒症状を引き起こす場合があるので要注意。

・みかんにカビが生えるのを予防する為には、箱で保存しない事。あるいは、カビの生えやすい環境を作らないように、高温多湿を避け、傷のついたみかんから先に食べるなど心掛けると良い。

・一見綺麗なみかんでも近くにカビが生えたみかんがあればカビの菌糸に侵されている場合があるので要注意。

 

みかんはビタミンCが豊富で風邪予防にもなり、ついつい不足しがちな冬場の水分摂取源としてもとても良い食べ物です。

 

毎年沢山買うという方も多くいらっしゃると思いますが、保存方法には十分気をつけて頂きたいと思います。

 

ちなみに、冷蔵庫でみかんを保存すると、みかん本来の甘味が失われてしまうのであまりおすすめしません。

 

果物は美味しいうちになるべく早くお召し上がりください。